今年アメリカが崩壊するという10年前のDeagal予測

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ずっと前(2022年)のサロンで書いた話ですが、今年が予測の2025年なのでここに再掲示しておきます。25年が過ぎてしまうと賞味期限が切れそうだし、実際にもそうなりそうな雰囲気も漂ってるし、で。

「2025年西欧壊滅の予想DATA」というのがネットで世界的に話題になっています。きいたことある人いるかも。
https://archive.ph/nAHJK
に魚拓のように取ってあるアーカイブがあります。

何が凄いかというと、その内容です。
Deagelという民間会社が、2014年頃に「10年後の未来」、すなわち2025年に世界各国はこうなっているという国別DATA一覧表を発表していたのですが、西欧諸国は壊滅といってもいいくらいの惨状になると。(注:最初2017年発表かと勘違いしてましたが=魚拓の記載などから=末尾の注意書き日付が2014年10月になってることと、2017年統計をクリックすると2014年統計になることから、2014年頃の発表かと思います)。いずれにせよ、ウクライナもコロナも何も起きてない、ずっと昔の段階での予測です。はるか昔の予想のくせに結構当たってるぽいところがミソです。

まず比較のために(同サイトにあった)2014年段階の世界各国のランキングを示します。

これは割と「見慣れた」感じのもので、見てて違和感ないのですが、しかし、予測でなく現実の話として、今の時点でメチャクチャ変わってます。未だにこの図式で世界を考えていたら情弱と言われても仕方ないです。

で、Deagalの予測はこうなってます。国別に上の段が25年予測で、下が14年次の数値かな。

 

アメリカの崩壊・消滅
この予測の特徴は、これでもかというくらい西側諸国の崩壊を予測しているところですが、もっとも衝撃的なのはアメリカです。

例えば、アメリカの人口は3.2億(2014)なのが、2025年には1億人を切ることになってます。つまりアメリカ人の3人に2人は消えてしまう。国の豊かさを示すGDPも(単位面倒くさいから大雑把に約していうと)年収1936万だったのが年収245万まで落ちぶれるほとんど10分の1(12%)です。

軍事費も年間637万(面倒くさいので単位は無視)だったのがわずか32万になる。これはもう20分の1以下。PPP(Per Parity PurchaseなどPの順番は人によって様々だが、購買力平価、ビックマック指数のように物価の目安)もさがり、595円が163円になる。

要するに、2025年にはアメリカ合衆国という国はほぼ「消滅」するという感じです。まあそれでも人口1億人もいるから「消滅」というのは大げさだけど、3.3億もいたのが1億に減るというのは、どえらいことで、これはもう「崩壊」を通り超えて「壊滅」であり、これまでの「強いアメリカのイメージ」はほぼ消滅に近いでしょう。

 

Deagalという会社
「そんな馬鹿な!」と思うよね。でもそう書いてある。
どこの阿呆がこんなこと書いているのか、このDeagelって会社はどんだけカルトの陰謀論会社なんだと思いきや、これがびっくり、軍事産業御用達の、軍需マーケティングのデーター専門会社なんですよ。確かに、この会社が出してる他のデーターとかみてると、各国の軍備の推移、地対空ミサイルがどのくらい増えているかとか、そんなハードデーターが山盛りです。

例えば今この時点でのDeagal社のホームページはこんな感じです。

最近のニュースのトップに来てるのは、 モロッコがスティンガーミサイル(FIM-92K Stinger Block I MANPADS)を600基購入するとかいう話題で、超玄人的な業界ニュースです。以下似たような記事ばっかりです。要するにそういう会社です。高度にプロフェッショナルな軍事情報の民間会社。

軍需産業の業界人のみなさんは、これをふむふむと読みながら、これからはどこの国に何を売り込めばいいのかっていうことを検討するわけでしょうな。そしてさらに緻密なマーケDATAを金払って発注したりするのかな、よう知らんけど。要するに、遊びやウケ狙いをで奇想天外な予想して喜んでるような会社ではないです。また、そもそもDeagalという会社自体が、米軍やCIAの下部機関的な位置づけだという解説もあります。

アメリカの本家本元の軍部やCIAがなんでこんな予想をしてるのか?そこが理解に苦しむし、意味深すぎるのですよ。これは2014年だから、ウクライナもイスラエルもコロナのコの字も無い頃です。そんな頃に、なぜこんな予測ができるのか。

ともあれ内容がショッキングに過ぎる。が、発表当時はあまりにも専門業界過ぎて誰も注目しなかったんだけど、コロナとか、ウクライナとかきな臭すぎるようになってから、「こんなもんがあった」と世界のネットに口コミで広まってきたんじゃないかなと思われます。

あまりにも反響があったんで、Deagelが逆にびっくりしたのか、「あれは、普通に大量に出回ってる一般公開情報だけでシュミレートしたものです」といいつつ、面倒なのかネットから削除してしまっています。それがまた憶測を呼んでいるという。

例えばこんな憶測論稿とか(検索するといろいろ出てくる)。
The Shocking 2025 ‘Deagel’ Forecast and Remote Viewing the future
https://metallicman.com/the-shocking-2025-deagel-forecast-and-remote-viewing-the-future/

他の国はどうか
他の国もあります。つらつらと眺めていくと、そこまで極端にそうなるかはともかく、トレンドとしては「確かにそうかもね」って思う部分はあります。

以下、関連のあるのをグルーピングして並べ直したものを画像にして載せます。

その1の画像は、中国・インド、ロシアの金銀銅の上位3国とアメリカの比較です。そして、アメリカのパシリ子分の英語圏国=カナダ、オーストラリア、NZ。それと欧州各国です。

まず上位3つの中国、インド、ロシアですが、まあそんなもんかなって数値です。中国もちゃんと人口が減ってるし、GDPは伸びてるけど、2014年から2025年の11年で1.5倍くらいですから、成長率が7%切っただけでもうダメとか言われてるくらいの下地からすれば、穏当なところでしょう。
インドは、人口で中国に肉薄、あと一歩。GDPは伸び盛りだから2倍以上ですね。軍事費も二倍。だけど購買力は下がる(景気良くなって物価が上がるから相対的に下がるのかな)。
最近話題のロシアですが、人口はちょい減り、だけどGDPが爆騰するのですよ、年収147万が512万になると。軍事費もPPPもあがる。これも理由を聴いてみたいくらいです。

いずれもアメリカに比べたら上り調子です。
一方、哀れなのは、飼い主とともに落ち目になる英語子分国です。カナダが、人口3500万から2500万、オーストラリアが2300万から1500万に減り、NZはそれほどでもないけど440万が320万になります。GDPは、カナダが今の年収の3分の2に下がる。オーストラリアなんか1390万が420万だから3分の1以下、NZにいたっては200万が57万でほぼ4分の1。カナダはまだマシだけど、オーストラリアとNZは完全に貧困国家に転落することになってます。

本当かよ?って、まあ、予想ですから、違って当たり前なんですけど。オーストラリアがあと半年で人口が800万も減ることはないでしょうけど。まあそのときは家賃はかーなり安くなるでしょうけど(でもローン破産者が増えて国内経済は壊滅するなー)。

次に欧州ですが、これに西欧ほどダメ。東欧はまだまし。
とくにドイツの凋落ぶりがすごいです。人口8000万が、2800万まで下がる。GDPも年収3650が620にガタ減り。しかしイギリスもひどくて、人口は6374万が2257万に3分の1、GDPは2850が254と10分の1以下になります。年収一千万だった人が年収90万になるようなもの。そこまでイギリスは落ちぶれると。

ただウクライナ問題で一番割りを食っているのがドイツじゃないですかね。初期のころに、僕はこれは英米系がドイツ(と日本)を潰すためにやってるんじゃないか?と思ったくらいです。だって彼らにしたら怖い存在でしょ?ヒトラーだってソ連侵攻とか馬鹿なことをやって壊滅的ボロ負けをしなかったら、ナチスの勝利で第二次大戦が終わってた可能性が高いですもん。そもそも歴史を紐解けばですね、第一次大戦後に英仏がイジメの極致のような賠償金をドイツに課して、ハイパーインフレに追い込んでドイツを潰そうとしたのに、短期間に蘇って最強になってるから油断できない。

それはさておき、いずれにせよ、アメリカや欧州の軍事費なんか、ほんと鼻クソレベルになってしまうので、軍事業界からしたら、こいつらに売りに行っても無駄だなって話でしょうね。てか、そうなる前に、金持ってるうちにガンガン買わせましょうという戦略でいえば、今回のウクライナの徹底的な「煽り」は理解できますね。じゃんじゃん買わせて破産に追い込むその最後の仕上げみたいな感じで。

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一方、図の2は、北東アジア、その他です。

まず、日本、韓国、台湾の僕らのエリアです。
日本ですけど、そんな悪くないんですよね、これが。まあ悪いんだけど、英米の消滅レベルの悲惨さではない。人口1億2645万が、2025年には1億304万になる。まあ減りすぎだけど、わからない話ではない。ありえないレベルの減り方って感じでもない。GDPは488が305で、かなり減ります。年収500万が300万ですが、ちょい減り過ぎな気がするけど、英米ほどの壊滅的な感じではない。それより軍事費が45から17に減る。ま、あくまでこの予想でいえば、ですよ(実際には圧力で軍事比率は上がってる)。

韓国ですけど、これが悲惨で、5100万人口が3700万まで減ります。率でいうと高い。GDPは1530から約900だから、これも激しいですね。でも同じく、軍事も下がる。台湾も減りますが、それほど激しくはないです。だから、欧米諸国と英語子分国に比べれば、まだかなりマシです。先進国はいずれも凋落して当たり前ですからね。

一方東南アジアは伸びます。タイは既に成熟過程で人口は減るけど、GDPはまだあがる。2倍とはいかないまでもそこそこあがる。ベトナムは人口はほぼトントンで日本と同じ1億くらいになる。GDPは激しくあがり、年収216万が468万と倍増以上。ランキング55位から27位まで急上昇する(オーストラリアを抜かす)。インドネシアは人口トントン(2.6億)でGDPは1.8倍(17位→7位)。そしていずれも軍事費は二倍くらいになるので、売り込みにいくならここらですよね。狙い目。

その他のエリアがまた面白いけど、きりがないです。ナイジェリアとかすごいけどね。パキスタンですが、GDP2倍以上にあがります。軍事もすごい。イランは、人口は減るけど、GDPはほぼ2倍。ブラジルは、ここが意外と一番変動がすくない。人口ちょいあがりで、GDPは208が281だから上がるけど爆発ではない。

どう思う?
これらを総合すると、うーんと考え込んでしまいますね。
まあ10年前の予想なんだから、どーでもいいっちゃどーでもいいんだけど、しかし、何事かを考えさせてくれます。

まず全体の流れとしては、やや激しすぎるけど、トレンドとしてはわかる気はします。英米をはじめとする先進国が落ち目になるのは、当たり前の話だと思ってます。だって「先進」してないんだもん。ここ10年、20年、30年、なにが伸びましたか?画期的な新商品なんかスマホ以外にないでしょ。もう殆ど「先進」性はない。だから後ろから追いつかれるのは当然の話でしょう。

結局、実力がなくなっているのに、今までの利権を維持しようと思ったら、無理やりせこい策謀をめぐらせて、また途方も無いQEをやってなんとか見てくれだけあげるとかするしかない。でも、そう長続きするわけ無いですから、いずれはメッキが剥がれ落ちると。

なお、このDeagelの予想をもって、パンデミック(or ワクチン副作用)で死者が増えるからという人口削減論がありますけど、それはちょっとどうかなーと思います。ま、2014年ではその気になってたのかもしれないけど。

ちなみにアメリカの人口が減るのは、おそらく死者が増えるのではなく、国外に出ていってしまうからじゃないかな。イミグレイトではなくエミグレイト。もともと移民の国だから、国民も移動しなれているし、海外になんらかのつながり(親戚や家族がいるとか)があるから、出ていきやすい。今のアメリカだからこそ住んでるけど、期待はずれになったら出ていくでしょ。
先日、どっかの調査で、アメリカが戦争になったら愛国的に頑張るか?という問に対して、過半数を超えたか超えないかくらいの人が、「そうなったら国を出て行く」と答えているそうで、ああなるほど、そうなるかと思った次第です。

オーストラリアもNZもそれは同じでしょう。
だけどオーストラリアやNZの貧乏転落ぶり予想は凄いですよね。まあ、わかりますよ。アメリカはまだなんだかんだ実質がありますよ。いい会社もあるし、人材はある。アートも強い。だけど、AUSとNZはそもそも人間少ないし、ろくな産業はないです。鉄鉱石とか中国に買ってもらってバブルになってるだけで、あとは観光と留学だけど、コロナ対策で自分で壊してしまってる(また増えたけど)。
アメリカのQEバブルの影響で不動産がバカ高くなり、資産効果という「錯覚」でなんとなく気分リッチになって、それで経済が回ってるけど、破裂したらそれもパーですからね。

その意味で、いつまでもアメリカのポチをやってたら真剣に将来はヤバいと思ってます。日本の方がお家芸の面従腹背で、実はポチ度は低いんじゃない?もっとも、オーストラリア人のうち、真剣にポチなのは百人に一人いるかいないかくらいの政治、官僚、ジャーナリスト、学会、財界の一部くらいで、99人の一般は、アメリカそんなに好きではないし、ああはなりたくないって感じなのが伝統なので、国に中枢エリートと、一般との意識のズレが激しい気がしますね。それはアメリカにも欧州にも日本にも言えます。旧(もう過去形で語っていいよね)先進国の共通の問題は、国の中枢エリートと大多数の国民との間の意識と利害のギャップがあまりにも激しいことでしょう。

だけど、何度もいうけど、これはアメリカ軍需産業のご本尊の大奥みたいなところからの資料なんですよ。自分のところをここまでアケスケにダメ評価するのか?疑問なんだけど、でも忖度ゼロでそれをするから強いとも言える。

あるいは、むしろ、これは予想ではなく、こうしようという行動計画や予定なのかもしれない。軍部はともかく軍需産業からすれば、どこに売ればいいかですからね。アメリカや西欧が頭打ちなら、もうそこを潰して、その分広く世界にばらまいて、そこで大きな市場を作ったほうが結局は儲かるってことなのかもしれませんね。
あるいはアフリカなどに売り込みにいくためのプレゼン資料として、これがあると、やりやすいからそう作ったのかもしれない。あるいは、「そう思わせておいて、実は」という深謀遠慮があるのかもしれない。わっからないですよ、こんなもん。僕にわかるわけがない。

でも、あれこれ考えるネタにはなります。
ウクライナ問題の一連の自殺行為としか思えない制裁祭りにしても、大きな絵の一環としてやってるとするなら、理解できます。だって今から振り返ると集団発狂としか思えないもん。国際猫のコンクールでロシアの猫は出場禁止とか、国際音楽コンクールでロシアの作曲家の作品(チャイコフスキーとか)は演奏禁止とか、大真面目にやっていたんですよ。戦時中の日本よりもひどいかもしれない。これだけ馬鹿やってたら、そりゃ落ちぶれるのもしょうがないよねーって気もします。

僕も数年前にこれを見たときに「あはは、バカくせー、でも面白!」くらいの感じだったのが、ここ数年の流れを見てるうちに「むむ、意外とマジにそうなるのかな」という感じになってます。

最後に今もう一度見直すと、そんな深遠な陰謀によってこのレポートを出したというものではなく、やってたら、「こんなんでましたー」ってくらいの感じじゃないかなー。末尾の注釈を今回ちょっと読んでみましたけど、なんでこんなにアメリカが壊滅するのかについて触れてて、一つはソ連崩壊時の統計をベースにしてて(あのときもロシア人の平均寿命が5歳減った(その後プーチンがまた5歳引き上げるけど))壊滅的だったのだが、今回のアメリカは「そんなもんじゃない」と。また2014年時点の政府経済統計が既に嘘まみれで実際にはその半分かそれ以下の力しかないとか、大きなパラダイムシフトが起きるときは大量の自殺者が出るとか、書いてます。

こういう統計は数百から数千はあろうかというパラメーター(外挿条件)をどう設定するかで無限に変化するから、一概に言えないのですけど、まあ、純粋に面白がってやってたら、こんなんなっちゃったー、面白いから発表しよう、どうせこんな専門サイト誰も読んでないだろって感じでやったのが、本当のところかなと思います(騒がれたらあとで消してるしね)。

 

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