武田さんから最初のメールをいただいたのは今年の8月、僕が帰国中であちこちでオフをやってる頃でした。メールによると、HPにたどり着いて、面白いから読みふけって、コンタクトを取ろうとした段でビビって(笑)、1か月くらいメールを書いては消し…を繰り返し、このままじゃマズい!えいやっ!と連絡をくれたらしいです。
しかし蓋を開けて現地で一括パックをやってみたら、火曜日に着いて、その週末にはほぼシェア先も内定し、次の火曜日にはシェア移動というトントン拍子で、行動における躊躇いとか逡巡は全然なく、気持ちいいくらい思い切りのいい人でした。頭がいいから理解が早くて正確というのもあるけど、それ以上に行動特性(うじうじ悩んでないで、とにかくやってみる)が大きいかと。メール一本には1ヶ月悩んだくせに、現地で知らないオージーにSMS送るのは出来てしまう。多分本番に強いタイプなのかな。リングに上がってしまえば落ち着くんだけど、上る前が大変だという。
とは書いたものの、後日談ですが、それでもシェア探し初日は崖から突き落とされた気分で、ひえーとパニクってたそうです(笑)。でも初日が終わって「もういやダウン」(格闘技で戦意を喪失して座り込んでしまう状態)にはならずに淡々とやってるんだから、出来るじゃんって思うのですけど。
ちなみに、普通「気持ちの準備」なんか出来ないです。そんなの待ってたら一生終わってしまう。アクティブで行動的な人、どんどん進むことでゴキゲンな人生環境を作っていける人は動くのが得意なんだけど、それは「気持の準備が出来ないまま動く」ことに慣れてるからだと思いますよ。てか、「そんなもん出来るわけないだろ」って最初から知ってる。それにさ、「気持ちの準備」とかいいながら、やってることは「最悪に辛い未来予想図を描いて、その辛さにビビること」だったりするから「下手な考え休むに似たり」以上に、「百害あって一利なし」です。それやりだしたら死んだも同然(笑)。諺つながりで言えば、思い出すべきは「案ずるより産むが易し」でしょう。実際そういう場合が多いし。
武田さんの専攻は農業系。農学士、農学修士ときて現在は東京で博士課程をやっておられます。農業のなかの何を?というと、アニマル・サイエンス。動物系なんだけど農業だから家畜ですね。そして獣医ではなく農業だから、家畜の行動生態などのようです。断片的に聞いた話では、なぜ鳥(ニワトリ)は卵を温めるのかとか。ほお?本能だといえばそれまでだけど、その本能はどこからどこまで機能するかとか、なんか丸いものがあったら思わず座り込んで温めたくなるらしいんだけど、自分の産んだ卵であるかどうかはあまり関係ないのかとか。実際養鶏では卵産んだら人間が持ってっちゃうんだけど、それで暴動が起きるわけでもない。考えてみれば面白い話です。そのあたりの研究らしいです。
博士課程も佳境になって次のステップを考える頃に、ワーホリ可能年齢もあるし、ここらで一発ということでワーホリに来られたそうです。なるほど、わかるような気がしますね。この種の研究で卒業後引く手あまたで就職がガンガン進む、、とは思いにくいし、人生の岐路、踊り場にきたら、どーんと開けた新しい視野でマネジメントした方がいいですから。このワーホリ一年で、世界中の人たちから「え、こんなんアリかよ?」という破格の生き方を山ほど見て、視野をドカンと広げてください。
さて一括パックですが、諸般の都合で学校見学を着いたその日にやってしまったり、また前の記事で書いたようにコロナ明けで爆発的な人口流入もあってシェアが枯渇していること、また定宿にしてたバッパーが閉鎖しててセントラルにしたこともあり、ちょいフレキシブルにしました。
具体的には一緒に歩く範囲と量を増やしました。シェアが枯渇してるなら、いつもよりも対象範囲を広げるべきだし、変幻自在に移動できなきゃいけないしってことで、最初の2日は一緒にあちこち歩きました。
朝早めに空港に迎えにいって、その後APLaCの事務所で携帯の開通をやったあと、一緒にバスで学校見学をします。そのあと、スーパーに寄って大体の品揃えやら買い方などを。
タウンホールの前。今はGeorge Stは基本車両禁止になってます。
そのあと、チャイナタウンまで歩いていって、フードコートでゴハン。余ったときのTakeawayのやり方も(containerという英単語とかね)。
一緒にバッパーにチェックイン。昔のYHA Glebeはこじんまりして簡単だったけど、セントラルはホテルみたいにでかいし。
セントラルYHAの部屋のあるフロア。
翌日は、YHAからGlebeの僕の事務所まで一人でバス乗って来てもらいました。前日に一緒に乗ってるから逆方向に来るだけですが、難なくやっておられました。
そしてGlebeからまた一緒に出歩きます。下はGlebeのバス停で。
セントラルまで出て、そこから電車体験。いつもはBurwoodとかStrathfieldあたりまでにしてるけど、シェア範囲が広いことも考えて、今回はその先のFlemingtonまで足を伸ばして、そこでベトナム料理を。
定番のPho。
これもよく食べるビーフンによる冷麺みたいなbun cha gio。
フレミントンは小さなところで、駅前商店街もちょっとだけ。それだけに落ち着く。駅の反対側に青果市場があるので有名(元祖パディスマーケット=シティから移転してきた)駅の跨線橋を超えてちら見しました。
そのあとBurwoodまで戻り、そこから420番のバスに乗り、シドニー西部の横断の仕方を。つまりBurwoodからCampsieへ、さらに乗り続けてRockdaleまで。そしてRockdaleから電車に乗ってCentralに帰ってきたところで、本日の実習終わりです。これで大分電車やバスに乗ることの抵抗感はなくなります。最初がとにかくビビるんだけど、乗ってしまえばどってことないですからね。遠方だと思ってるエリアも自分で行ってしまえば、これもどってことないですから。
写真はRockdale駅。
さて翌日からはシェア探し。案の定物件数は少なく、範囲も広がりますが、見方を変えればいい環境かもしれないです。あまりにも物件数が多いと、僕も大変だし、見るのも大変。でも、適当に閑散としてる方が余裕を持って歩けますしね。
それに、いつものシェア範囲は、かなり利便のいいところだけに限定してましたが(それでも十分見つかる)、実際の現地のオージーの感覚とは違う。東京でいえば、千代田区、中央区、港区に限定してるだけみたいで、北千住とか荻窪とか全然入ってない。
Parramatta, Blacktown, Hornsbyまで普通にでてきて当たり前だし、住宅取得可能の新興住宅地まで広げたら、Campbelltownくらいまでいきます。物件数が少ないので、追加物件も「勉強物件」として、Hills Districtの物件を入れたり(見に行ったらしい)、シティで普通に働いているオーストラリア人のリアルが分かってよかったと思います。また、ホームステイだったら、平気でこのくらい飛ばされますからねー。
まあ、状況に応じて良いように組み立てれば良いということで。
結果、最初の方に見に行ったFivedockの物件に決定。
いいじゃん、Fivedock。これまではちょい遠いからリストから外してたけど、実はバスでシティまで30分だから別に遠くもない(他のシェアとの連携が難しいから外してた)。Leichhardtよりも、Haberfieldよりも、実はイタリア人濃度が高いというイタリア系サバーブ奥の院のFivedock。
いいお家でしたよー。玄関からバーンとらせん階段があって、ゴージャスに広い個室だし、これで週200はお値打ちかと。今はホームステイでも350くらいするからねー。
さて、シェア移動前から次の行動として、バイト探しのノウハウ。英文履歴書を作ってあげたりしましたが、どうなったかなー。