三浦ロナルド氏からのアドバイス(現在東京でIT職勤務)
ロナちゃんはワーホリで来て、ラウンド(ファーム)をめっちゃ堪能して(最後の方のFBの記事がこことここ、あとはあの頃は卒業生掲示板に書いてたんですよね)。
↓山口祐也氏、三浦ロナルド氏 ラウンド途中訪問~シェア先がAshfieldとCroydonで歩いていけるくらい近かったんだよね。当時の紹介文で「あたたか~い&つめた~いコンビ」とか僕があだ名つけてた(笑)
WHでカナダにもいって、そこでこの先どうしよ?と思い、「ITとかどうなの?今更かもしれんけど、やってみるべ」と一念発起。その際にはメールで相談を受けて、IT業界の長い小西くんを紹介しました。
以後、どうなったかなーと思いきや、頑張って習得、東京でITサラリーマンをやってました。去年の中野オフで再会。まー、立派になっちゃって。髪型以外は「東京のサラリーマン」でした。↓下の画像は、オフのときのもので、画面中央のタカハシさんの(向かって)左隣にいるのがロナちゃんです.
彼に聞こうと思ったのは、これまでITのバックグランドが殆どなくて、WH終わったあとに「よし、やるべ」でやって、就職できちゃってるからで、そういうことってアリなの?どうすればいいの?難しいの?ってところを聞きたかったからです。
以下のような質問をメッセンジャーで送りました。
ロナちゃん おひさし 元気でやってますかー?
で、今日はITについて聞きたいんだけど、 ロナちゃんも最初は素人同然から始まったとおもうのだけど、同じように素人同然君が、こっちのIT系のビジネス学校に行く場合の、コースの選び方を聞きたいのですね
(1)ICT50118 Diploma of Information Technology
(2)ICT60315 Advanced Diploma of Information Technology Business Analysis
はわりとどこでもあるんだけど
(3)ICT60615 Advanced Diploma of Telecommunications Network Engineering というのもあるんだよね。
で、内田くんという人が、今度英語学校の次にIT系に行こうかという話なんだけど、将来的に3番目のネットワークをやりたいと。 ビザの職歴でもネットワークエンジニアとかありそうだし、多少の希望はあるのかとか、将来的にネットワーク系の技術だったら食い扶持ありそうかとか。
そこで聞きたいんだけど、
★1~3で、素人同然(自分でブログやアフィリエイト経験ある程度)の場合がやるのは、どれがいいのか。 多分1が基礎で、2はビジネスマネジメント的な展開、3は技術的にネットワークに特化した展開だと思うので、3にいくにせよ、先に1をやったほうがいいのか、です このあたりコースの説明なんか見ても、いいことしか書いてないし(抽象的だし)、よくわからないのよね。 そこで実務経験ある人からみたら、どうなんかなーというのを知りたいのが一つ
もうひとつは、
★ロナちゃんが日本で実際に働いてる経験、仕事探しの経験からいって、そんなビジネス学校でちょびっとやった程度ではまず話にならないのか、それとも意外と結構働けちゃったりするのか そのあたりの感覚がわからんのですよー
以上の点について、ざっくばらんに教えてもらいたいのですけど。 お手すきの時に教えて下さい~
ロナルド氏の返信
田村さん、お久しぶりです。 返事遅くなりました。
オーストラリアの方での就職なので、 同じかどうかはわからないのですが、僕が思う感じで返事しますね。
大手の会社?だと肩書きみたいなのはあった方が 受かりやすいというイメージはあります。 特に海外で働くのであれば、海外でのITの学校に通って卒業する方が 有利ではあるかなと。 そういう意味でいうと1の方が固いのかなとは思います。
ただ、どの分野(開発なのか、インフラ(ネットワーク側))で 本人のやりたい事が決まっているのであれば3から直接やって ネットワークの資格なり技術的なスキルをつける方が、企業側からすると どの分野がやりたいのかが明確なのでそっちのがいいかなとか。
正直なところ、1はあればいいかなぐらいで それよりもしたい事が明確で、且つその分野の知見がある事と ポートフォリオがある方が、就職できる確率はあがるとは思います。
あと、最後の日本に帰った後の就職とかで言いますと エンジニアの働き方は4パターンぐらいあります。
①は、大手企業に入って開発なりインフラなりのポジションで働く。
②は、ベンチャー企業に入って、自社でのプロジェクトで働く。もしくは出向っていう形で別の会社のプロジェクトに参画して働く。
③は、今僕が入っているような会社ですが、主に出向して企業のプロジェクトに参画して働くていう形です。ITの派遣会社みたいな感じです。
最後に④は、フリーランスです。 日本で働くのを視野にいれるなら大体このぐらいのパターンがあるかなと思いますね。 ざっくりの説明で申し訳ないです。
ありがとー 遅いどころか超早いって 参考になります また、内田くんに伝えますね とりいそぎお礼を!で、また追加質問。
第二に、日本での就職だけど、現場見ててどういう需要とスキルがいけそうな感じ?
色々あって、特にどれっていう感じじゃないのかな 。あと内田くんは家が静岡なんで、もし地方でIT就職するとしたら、なにが有望とかあるのかなー
簡単なオフィスセッティングとかWEB作ってとか基礎的なことが一番需要あるとか、そのあたりわかりますかね?
内田さんの年齢にもよりますが、 もし通えるなら行ってもいいと思います。 面接とかで有利なのはありますし。
僕の場合は年齢も30超えてたので、カナダのワーホリ中に 本買って勉強しました。
本でも勉強はできますけど、ネットでも色々勉強はできますよ。
内田さんも知ってるかもですけど progate, ドットインストールは無料で初心者用で勉強できます。
あとはお金かかっちゃいますけど、udemyってやつで教材みたいなのを買って授業みたいな感じで学習もできますよ。 勉強はそんな感じで色々調べながらやってます。
現場での需要とかって話ですけど、 どっちの分野を希望しているのか知りたいです。Webサービスを作りたいのか、アプリケーションが作りたいのか、 インフラエンジニアがいいのかとかですね。 そっちを決めてからの方がいいかもです。
就職の場所ですけど、静岡でも就職先はあると思いますが、 可能なら東京近辺のがやっぱり数が多いと思います。 あと大手じゃない方がいいかもしれないです。 入るのも難しいですし、色々経験するならベンチャーとか の方が経験値はつきやすいか思いますね。僕個人的にはですけど。
ロナ氏、ごっつあんでした!次は植木氏。
植木さんの回答(ITキャリア10年以上、現在オーストラリア現地ITでも勤務中)
植木さんもオーストラリアとカナダWHしてましたね(体験記)。筑波大の出身のバリバリ理系で、日本でもIT業務歴10年(最後は外資系のえらい難しいポジションにいたとか)。先般紹介したように満を持してオーストラリアに戻り、メルボルンの大学院に行く傍ら、自分で就活ソフトを組み上げ(ネットをロボットで巡回し、特定のワードに反応し、それに応じてカバーレターの文言を適宜変えて、履歴書とともにメール送付を全部自動化する)、見事オーストラリアのIT職をゲットし、現在に至る。
僕も仕事で、正社員以外は解雇という決定の中でIT部門だけは例外という、首の皮一枚繋がって耐えてる感じです。以下のコースですが、おそらく、こんな感じかなと思ってます。 (1)ICT50118 Diploma of Information Technology
IT業界で必要な基礎知識を身に着ける。
コンピュータアーキテクチャ、プログラミング、データベース、ネットワーク、セキュリティ、マネジメント、今ならそれプラス
データ分析の基礎やAI基礎なんかも選択科目であるかもです。
これらをマスターして、インターンかなんかをやって、初めてプログラマーやテスターの見習いレベルです。 (2)ICT60315 Advanced Diploma of Information Technology Business Analysis
こちらは、おそらく、ITマネジメントやデータ管理、データ活用、業務プロセスのIT化など、ビジネス依りのコースだと思います。もちろん(1)のコースにあるような基礎科目はあるとは思いますが、技術者になるというよりも、マネージャーやコンサルタントやアナリストになるための基礎の考え方を学ぶのかなと。その後のキャリアとしては、システムエンジニアだと思いますが、マネージャーやコンサルタントやアナリストに”見習い”レベルの仕事はないので、キャリアパスとして最初の仕事を得てキャリアを積むのは、結構苦労するのかなという印象です。 (3)ICT60615 Advanced Diploma of Telecommunications Network Engineering
こちらはおそらくネットワークの設定・設計・管理などのエンジニアのコースで、(1)のコースのネットワークやセキュリティの部分をかなり深くまで勉強していくコースだと思います。必要な知識のための基礎科目はコースの中にあると思うので、必ずしも(1)を経由する必要はないと思います。
ただ、ネットワークの分野は好き嫌いがはっきり分かれるので、本当にそれを続けたいかどうか色々調べるのが良いかなと思います。仕事はおそらく無くならないと思いますが、分野の特性上、管理・メンテナンス・24時間体制での監視・時間内での修復など、一般的なプログラマーやSEとは少し職務の性質が異なります。就職するにあたってどうかについては、
まずはIT業界全体で考えた場合は、(1)(2)(3)のいずれもしばらくは仕事はあふれているのではないかと思います((2)は最初のキャリアパスの問題がありますが)。
日本での就職に関しては、
(1)はプログラマーやSEの需要はまだまだ増えているので、最新の技術を学べるコースであれば、仕事はすぐ見つかると思います。古い技術を教科書通りに教えているようなコースだと、仕事探しや入社してから苦労するかもしれません。
(2)もデータのBI活用や設計、テストなど、実践的なスキルを学べるのであれば、エントリーレベルでSEとして仕事が見つかるのではないかなと思います。
(3)は日本ではネットワーク管理やサーバー設定の作業者レベル(設計は上級エンジニアがやる)の求人は結構多いので、Advanced Diplomaでみっちり学べば(さらにLPICやCCNAなどネットワーク関連の資格もあるとよし)、仕事探しに問題はないかなと思います。
さて、オーストラリアでの就職ですが、これはまた結構変わってきます。まず、ビザ・言語・要求レベルの高さ・業界の規模の小ささのせいで、日本人は圧倒的に不利です。オーストラリアのIT業界で正面から就職する場合は、正社員採用の場合は知人の話だと合計8時間の面接(2時間×各面接官)で技術試験も含んでいたりと、日本よりも採用に慎重のようです。なので、「○○が出来ます」で通る日本の面接と違い、どうやってやるか、どんな設計でどうプログラミングするかなど、具体的にできるかどうかをすぐ見せられるくらいのレベルにしておく必要があります。
また、オーストラリアはIT業界が日本より小さく、一人一人への要求レベルが高いため、多くの技術を使いこなせる必要があります。たとえば、一人で仕様策定から設計・プログラミング・テスト・リリースを全て出来ます、といったように。そして言語に関してですが、私もこれは痛感したことですが、英語を聞き漏らすことでの仕事へのインパクトがかなり大きいです。
IT職種の場合は、日本語でも理解や伝達が難しいような言葉や内容を議論をする必要が多々あるので、リスニングとスピーキングの実力が仕事のアウトプットに直結します。10年以上日本でIT経験のある僕でも、仕様についての会議などは、冷や汗タラタラでやってます。
そういう意味では、ITスキルをどれだけ積んだとしても、英語でITを使いこなす慣れと経験がないと、エントリーさえ難しい気がします。
最近のIT業界の流れに関しては、技術が廃れたり新技術に入れ替わる速度がさらに増しているので、毎年新しい技術を学んで実践に取り入れていくようにしないと、転職時に結構苦労します。
永住権や将来的なビザの可能性を考えた場合は、ネットワークエンジニアはリストにも含まれていた気がしますし、おそらくしばらくは残るのではないかなとおもいます。ただ、IT職種は人気なので永住権のポイントのボーダーラインが上がっていて、コースを卒業して就職して申請というようにすんなりは行かないのではと思います。ですので、就労ビザや永住権につながらなかった場合でも、日本で確実に仕事が得られるようなコース選びやキャリアプランを立てるのが大事かなと思います((1)(2)(3)いずれも日本での就職は問題ないと思います)。
コース選びに関しては、僕の長いIT業界の経験からいうと、何が好きで何が得意かを、本当にじっくり考えて選ぶと良いと思います。というのも、分野が多岐に渡っていて、後から異なる分野への転職というのは結構大変なのと、少し分野や職種が違うだけで、働き方や得意不得意、プレッシャーやストレスが全然違うので、自分の嗜好や能力に合った分野を選ぶのは、キャリアを長く続ける上で必須です。
長々と書いてしまいましたが、IT業界はスキルや給料など魅力的な反面、流れの速い川で泳ぎながら生活するような世界なので、是非じっくり考えられた上でぴったりのコースを選ばれる助けになれば幸いです。
またなにかあれば聞いてください。植木
お二人の回答を見てて思うのは、ITというのは領域が広く、その中での個人的な好き嫌いの選択が結構大事ってことですかね。確かにIT業といっても、「接客業」と同じくらいの広がりがあるでしょうしねー。でも、今の段階で好き嫌いとかいっても、やってみないとわからないのが正直なところだと思います。やってみたら予想してたのと全然違ったということもあるでしょうし。この2年くらいは「とりあえずやってみる」「その上で自分の適性とかを考える」って感じかな。
職そのものはまだまだ未開拓なエリア(導入/Upgradeしようと思ってもやってない顧客層が多そう)なので比較的やりやすいかな。海外のハードルは高そうだけど、そのあたりはまずそこそこ実力をつけてから考えればいいかって感じでしょう。
どんな仕事もそうだけど、3つの局面があって、それは例えば(1)基礎技術、(2)実務、(3)営業です。僕のような法曹系でいえば、(1)に司法試験が来て、(2)の実務は(1)とは全然違いますから一つ一つ失敗して冷汗かいて恥かいて覚えるしかないです。そして同時並行で(3)営業がある。いかに顧客を掴むかという営業戦略ですね。実は営業が一番難しいね(笑)。就活であり、フリーランサーの場合はクライアント獲得です。メディアに露出して売名したり、面白いWEBを作ったり、王道はクライアントからの口コミ。
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さて目を転じて、直近の話ですが、前回の補足でもあるのですが、資金計画です。
授業料の支払いですが、英語学校の場合は24週以下だったら全額一括、それ以上は二回分割で最初にドンとかかるんですけど、ビジネス学校や大学の場合はセメスターやタームごとの支払いでいいので、その点は楽です。
今回の2つでいえば、教材費なども入れてターム2225か1800ドルくらい?多めに2300としてターム=13週にすると、週当たり171か138を毎週ひねり出すのは、まあ大変ですよね。いくらか貯めてもいるでしょうけど。
余談ながら、その意味でいえば、学生ビザ週20時間労働って実情に即してないね。家賃やシェア代が今の半額以下だったころの基準で設定して、それから変えてないんだから当たり前だけど、そのあたり政府とか官僚とかほんと馬鹿だなーっていつも思いますよね。だから、キャッシュジョブが横行し、それが労働条件劣化に関係し、ひいては自国の若い国民にも影響するという。しかし、そのくらい安くこき使わないとお店もレントも払えない。
それはともかく、また内田くんと相談しましょ。
また、先々にはシドニー現地永住組の連中に聞くかも、です。
んでも、なんですね、ネットワークの強みと言うか、巨大な人材バンクになってますよね。たいてい事は誰か知ってたりして。以前、下村くんが就活でスポーツ用具の開発部局の話を聞きたいというFB広告を上げ、「お役に立てるかも」という卒業生からの返信をいただき、紹介しましたけど、某大手企業の開発の人達と話す機会を持てたらしいです。