先般ワーホリで来られた下村さんは、地元の大学院の修士過程で、帰ったら就活という23歳。
三重の津市の出身&在住で、今回の一括パック受講は、津で学習塾をやっている卒業生の渡辺絢也氏(通称JUNJUN)、からの紹介です(渡辺氏の塾のサイト、彼の体験談)。
最初下村さんと空港でお会いした時、渡辺JUNJUN氏の話にもなったのですが、同時にいまジンバブエにいる(同じく卒業生の)稲垣さんの話にもなりました。渡辺塾に話を聞きに行ったら、偶然(別件で)稲垣さんも居合わせていて、彼女からもワーホリについていろいろ教えてもらったとか。「ほお、稲垣さんにも会ったんだ~。あの人こんな感じで喋るよね~」とかいって、稲垣さんの喋り方の物真似をやっていたのは私です。
下村くんの専攻は化学で、専門テーマは磁性を有する有機化合物の研究とか。有機磁性体とかいうのかな、全然わからんけど(笑)。分からん奴が勝手に思ってるだけなのでアテにならないけど、それでも将来かなり有望な分野ではないかと。
いやあ、僕ら文系派は「科学技術の進歩が人類の~」とかお気楽に言ってるけど、じゃあ具体的に何がどう進歩するの?というと全然知らない。それはもう「ウルトラマンがやってきて怪獣を退治してくれるだろう」と言ってるのと同じくらいの無知蒙昧度。
それでも海外でなんかするなら理系が有利だなーというのはわかる。てかこっちきてわかった。シンガポール就職の説明会のときも、日本の会社で2-3年やって理系だったらまず間違いなく仕事はあると太鼓判押されてたもん。それに対して文系は微妙。
なんで、国際就職において文系理系で差が出るか?これは理系の方がはるかに汎用性があるからです。国が変わっても通用する。なんせ対象が物ですから。
この点文系は対象が「人」であり、人というのはローカルな所属社会やカルチャーに強く影響されるから、ローカリティが変わるともう違う。A国ではそうだけどB国では違うとか。言語や法律なんか典型的だけど、マーケティングなんかも社会の性質が違うともう方法論も違ってしまう。その点、会計学なんかは数字ベースだからまだ国際汎用性が高く、世界規格もある。
別の観点~「メシを食う」(知識技術の市場価値)というという観点でいえば、思うに文系は「人を動かす」ことでメシを食い、理系は「物を動かす」ことでメシを得ると言えるのかな?
そして「人」というものをリアルに考えていけば、所属集団に影響されまくりだから、同じ国内でも業種が違えばもう営業のやり方が違うし、同じ業種でも会社が違ったらもう仕事の進め方が違う。さらに同じ会社でも支店や上司が違ったらもう違うというくらい違う。逆に言えば、どこでも通用するという汎用性に欠ける。だから文系のキャリアというのは難しいよね。
ちなみに建築や自動車整備や配管などの手に職系が永住権や現地就職で強いのは、あれらもモノを相手にする理系の一種だと考えたらわかりやすいかと。
でもって、下村くんの場合は素材産業系だから有望ですよね。素人の門前の小僧(ですらないが)の僕が漠然と思うのは、やっぱ現在から将来、素材産業でしょーって。だって、スマホでも、これから機能向上で何を一番望むか?といえばバッテリーでしょう?もう10分くらい充電したら1年くらい持つようにしてしてくれよー、数時間でもう30%とかやめてくれよって感じで、バッテリーがどれだけ持つかが一番伸びしろがある。そしてバッテリーって、要は素材系でしょ?太陽電池でも塗ったり印刷したりするだけで電池になるのも開発されてるそうで、その種の方向の進展はまだまだあるかなって。アパレルでもヒートテックとかさ、素材が改良されると同じことやってても効果が全然違うというやつ。
というわけで、下村くん、いやー前途洋々だなー、海外でちゃんと技術者として認められて働けたら報酬だってきっちりいくし。
でも、それもこれも海外で戦えるだけの下地がないとダメで、それはやっぱりどの国いっても飄々とやっていける太さとしなやかさ。
そして言うまでもなく国際共通語としての英語。インドや中国が上がってきた現在、ますます共通語としての意味が増してますよね。だって、誰だって今更中国語やヒンディー語をやってるヒマないですから、皆で同じ言葉を喋ればいいんだという実用性がすごくある。
それもなんとなく喋れるのではなく、母国語(日本語)と全く同じ、というのは無理だけど、母国語の8掛けか7掛けくらいに喋る力はいると思う。日本語だったら10秒で10の情報を喋れるけど、英語だったら8しか喋れない、ちょっとまどろっくしくなるくらいのレベルを目指すべきかと。
これはもうTOEIC何点とか、ケンブリッジ合格とかそういう尺度ではなく、基本、日本語で喋れることは全部英語で喋れる、それも間髪置かず瞬時に喋れる、ニュアンスや表現の弾力性も含めて結構いいセンいってる、、、、そこまでを目指す。まあ、無理なんだけどさ(笑)、でも目線はそこに置くといいですよー。特に仕事で使うとなったら(自営ならまだしも、雇われの場合)、スピードが大事。上司の指示を正確に聞き取って、「あ、すいません一点確認ですけど」ってやるとき、チンタラやってたら上司は立ち去ってしまいますのでね。
この「母国語の何割」基準でやるといいです。よくある試験の点数や合否だけで目指していると、なにか大事な部分がズレてきて、現場で使えないんで。試験は試験で意味あるんですけど、最終的には現場で使えてなんぼですから。
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さてさて、本人紹介というよりは一般論ばっか語っててすいません。
下村さん本人ですけど、わりと寡黙な実務家って感じで、あまり自分語りをしないので、僕もそんなに語るネタがないのですよねー、ぶっちゃけ(笑)。
あれこれ雑談して覚えているのは、
三重県出身・在住で三重大学なんだけど、ほんとチャリンコでいける距離だという。それもすごいですよね。小中校そして大学・院まで完全地元派だったので、違うところに住むのはなかなかエキサイティングでしょう。楽しいよ。
テニスずっとやってたらしく、持ってきた荷物からニョキッとマイ・ラケットが飛び出てました。スポーツはいいですよね、それを基軸にするとすぐに現地に入り込めますし、こちらの人って「おいでー」ってすぐ仲間にいれてくれるし。こっちでマイナーなスポーツでもやってる人はかならずいるし。過去にも、サーフィン、スケボー、サッカーなんかはありふれたところですが、野球、バレーボール、クライミングも結構すんなり溶け込んでましたので。
3人兄弟の末っ子だそうです。ちなみに、2週遅れで来ている田中くんも(まだシェア探し中)
、三人兄弟(姉)の末っ子、テニスではないけどバドミントンずっとやってたそうです。なんか似てるな。
似てると言えば、男女問わず最近の若い方の特徴なんかもしれないけど、非常にそつがなく、礼儀正しく、感じよく、外面を構築してて、どひゃ~という個性溢れる人は少ないかも。「うわ、すげえのが来たな」ってのは少ない。ただね、個性はちゃんとあるんで、だんだん地が出てきて、「あ、こういう人だったんだ」ってのが楽しいです。これはあとでまた書くと思うけど、1年前に来た松尾君と先日会ったのですが、彼も会う度に地が出てきますよね、あ、こんな人だったんだーって。
なんか、平成~令和の最新式日本ペルソナコーティングって感じ。素材産業的な(笑)。顔にぺろっと塗っておくだけで、誰からも親しまれるペルソナが出来ますよ~という。茶化しているようだけど、社会的な礼儀とかいうものの本質はそれですからね。
さて、下村君ですが、初日に前回紹介した沙耶ちゃんと一緒にレクチャー受けて、「うわ、こんな人いるんだ」的なカルチャーショックを受けてもらって、また最後の方には、奥さん子供(3人)のためにお父ちゃん頑張るぞ的に単身突撃にきた小田くんとも引き合わせてメシくって、「うわ、こんな人生もあるんだ」的に知ってもらって。
そっそ、下村くんについてそんなに深く知るものではないのだけど、「ああ、この人は」と確信的に思ったのは、この人は、適切な材料を転がしておけば、あとは自分できちんと咀嚼して、組み立てていける人だなって。依存心とか殆どなさそうだし、むしろ過干渉する方が失礼っぽい感じもするしで、一括パックのあれこれの知識やスキルも、沙耶ちゃんも小田くんも、素材としてゴロンと投げ出しておく。導くとかそんなことは一切考えないで、あとは本人が勝手にやるでしょーという。それが出来る人だというのは最初の頃に思ったし、その感覚は変わりませんでした。
写真を時系列で並べます
二日目の実地練習(とにかく現地の電車バスに乗りまくって慣れる) パディスマーケットにて
今日はBurwoodで昼飯の中華
シェア探し奮闘時期の途中の晩飯ミーティング Glebeのベトナム料理 ちょっと顔がリラックスしてきたかなー
小田くんがやってきた日の夕べ。 これも近所の飯屋で
そして翌日のシェア移動(Carltonあたり) なぜか小田くんも同行
いい感じのシェアメイト(オーナーさん)と部屋でした