昨年の日本オフの際にお世話になった高橋さんとその息子さんがオーストラリアに来られました。
昨年のオフというのはこのブログでも報告されている、「日本帰省記06月02日(2) 中野でのセミナー&オフ」のことであり、つづく日本帰省記06月02日(3) 古民家の宴、そして日本帰省記 06月10日 津でのセミナーのことでもあります。
いやー高橋さん面白いんだもん。ご自身、公認会計士であり、公認会計士養成のための学校のナンバー2でもあるだけではなく、専門性に毒されない自分自身の視点を持ってるから、言うことでも「こういう立場の人だったらこう言うだろうな」ってポジショントーク性はゼロで、経済学やってながら、巷の経済学の評論なんか占星術といい勝負でいい加減だとか、「1000兆円も借金してて大丈夫な筈ないだろ、冗談も休み休み言え」的な論稿も書籍にして出版したり、車好きが嵩じて桑名まで身一つで1年(くらいだったか)車改造その他修行に出たり。まあ、考えていることが日常膨大なのでしょうけど、ほっとくとラジオのように喋り続けます。また面白いから聞いちゃうんだわ。
彼の懸念事項のなかには、お子さん(現在中1の周吾くん)の教育問題もあって、このまま日本で普通にやってていいの?いいわけないでしょ?それは金がかかる私立のいいとこにやっても日本でやってる限りダメじゃないの?的な発想(彼自身慶応だし、それがどうした?的な感覚はよくわかるのでしょう)にもなり、今の子供世代が大人になる頃には、日本は「数あるオプションの一つ」くらいに普通に思えるくらいになってないとダメだろうなと。
まあ、僕もそう思うのだけど、この「普通に」ってところがミソで、日本で生活・求職するのも、海外でするのも同じくらいの地平に見えてること、特に「海外だあ」って力まないでいいくらいになってること。コンビニに行くのに、すぐそばのセブンに行くか、信号渡ってローソンに行くかくらいの差でしかないくらい。うーん、雑誌系はファミマのほうが充実してるけど、アイスクリームはセブンの方が揃ってるしなーくらいの感じで、海外にいくか、日本で探すか、どっちもやるかを考えるし、そのくらいの軽さで実行できること。
てか、既に今時点で世界ではそのくらいの感じだから、この先この子達が大きくなる頃にはもっといってるでしょう。今更そんなことをトピックとして語ってること自体が時代遅れというか、現在時点で「インターネットに初挑戦」とか「ついにスマホを買っちゃいました」とか言ってるくらいの感じなんじゃないかな。
そのプロジェクトの第一歩として、お子さんをつれて一度オーストラリアに行ってみようと、父子ふたり旅を企画。その相談もオフの際、そして直近でもメールでやってまして、車お好きなら、ケアンズあたりから二人でレンタカーでシドニーまで珍道中ってのはどうすか?とか提案しました。さすがに、ケアンズは遠いから(ぶっとーしで走っても56時間くらいかかるし)、ブリスベンからにしようと。
ブリスベンから車できて一泊、二泊(二泊目はブルーマウンテン)のあとシドニーにやってきて、僕と合流しました。宿もウチの近くのAlishanというバッパーでもあり、個室もある綺麗な洋館。
いやあいろいろ珍道中だったらしいんですけど、なんかもっぱらラウンド修行的になってたのはお父さんの高橋さんの方で、こんな目にあった~とか、これで往生した~とか、最後の最後で早朝タクシー呼ぶ時に携帯番号がいるというので、あわててSIM買ってアクティベイトするも、サーバーエラーで死んでるのもお父さんのほうで、息子さんは涼しい顔でゲームに打ち込んでいるという(笑)。
わはは、まあ、そんなもんですよ。
でもね、いいな、すごいなって思ったのは、中1くらいの年だったら、親父と二人で旅行とか、俺イヤだったかも、です。ウチはそんなに開かれた親子じゃなかったしなー。また、子供さんの教育がどうのって誰もが考えるだろうけど、仕事休んで二人でオーストラリアまでとりあえずやってきて、悪戦苦闘している突撃精神というか、金にあかして人にやらせるとか一切しないところとか、やっぱ、いいな、凄いなって思ったです。とにかく高い学校に入れておけばいいだろ的な方向に全然いっていない。
てか、こういう感じのまま推移するなら、留学するしないに関わりなく、本質的に大丈夫じゃないかなって思ったです。なんか教育的に問題あるところって、親が他人まかせにするでしょ。どっかしら依存するというか、「忙しいから」「よく分からないから」を言い訳に、有名なサムシング(学校、ルート、メソッドなど)などに頼ってしまう感じ。これ、教育に限らないけど。
具体的なスケジュールは、2-3年後、高校くらいからこっちにきてって感じらしいです。そのときはまた。昔中高生留学やってて、そのマイナス面もけっこう見てますし(だから止めたし)、最初からあんまり学校決めちゃうのはよくないですよね。どうせ最初はESL(語学学習)のクラスに入れられるし、そこでは留学生ばっか、ありていにいって中国人ばっかですからね。
だったら、一括パックで皆がいくような普通の英語学校のジュニアコースで最初はやってた方がいいと思う。日本人のスタッフも普通にいるし、上のクラスには日本人のお兄さんお姉さんいるし、僕も近くにいるし。これ、どっかの学校とか寄宿舎とかにしちゃうとかなり遠かったりして、その孤立無援感もけっこうキツイし。で、中国人だらけってのもどこいっても同じだし。
ま、今の時代インド人もけっこういるかもしれないです。昔ね、インド人なんか語学学校にはいなかったんですよ。こっちくるやつは最初から英語バリバリ出来る奴だけ(でないと来れないし、英語はインドの公用語(=州も含めたら22、お札に書いてあるのだけで17)の一つだし)で、来るときはいきなりビジネス学校か大学かって。それがインド系も語学学校増えてきて。てことは、それだけインド本国の中流層が底上げされてきたのでしょ。日本でも昔留学できるのなんか、夏目漱石と森鴎外とかそのクラスだけでしたからね。それが僕ら庶民にもできるようになったのは中流層が増えてきたから。インドも中国も、その後に続く膨大な国々もまた同じことでしょう。
だから中国人だらけだろうが、何人であろうがいいんですよ。それが世界のリアルなんだし、それに慣れることがこれからの世界に慣れることなんだし。
あとの「いわゆる」お勉強は、まあどうでもいいかと(笑)。中学まで知ってりゃ、高校分はねー。だって今の大人(僕もあなたも)って、高校で習ったことなんか全然覚えてないじゃん。日常使うこともないし。中学レベルも怪しい。
要は入試でしょ?てことは、入試=就職システムでしょ?「しょせん、金目でしょ?」ってのが流行ったけど、まさに。でもなー、10年後、15年後にそれら金目がどうなってるかは、もう予想できないわ。また、大学も海外だったら金かかることだけ覚悟すれば、留学生枠でいけるから別にHSCとか入試らしきものもそんなないし(そのかわり入ったあとが大変だけど)。
僕としては、何を学ぶというよりも、いかに狭まらないか、いかに毒されないかかなーと思います。海外や外人は「違う」と思ってる時点でもう「狭い」じゃん。よく言うけど、「北斗の拳」「ワンピース」などの世界では、あからさまに日本人ではないキャラが山程出てくるけど、別になんとも思わないでしょ。だから実世界でも同じくなんとも思わないんだわね。慣れの問題。それを思うところがもう「狭い」。
また可能性についても、「どうせ無理だろ」「しょせん俺なんか」的な制約って、日本にいると自然と染み込んできちゃうんで(周囲にそういう奴が多いし)、そこでも狭まる。ごく自然に、自分はなんでもできる、なんにでもなれるって思えてないとねー、生きててつまらんだろ。こっちは普通にそう思わせてくれるし。「いや、それは無理だろ」みたいなことを平気でやってる奴らが普通にいるんで、そういうもんかって気になるし。
さらに、日本では「いい子」にしてると何かと得だから、そっちに型ハメされるという意味でも狭まる。こっちでは、別にいい子にならんでもいいし、誰もそんなの期待してないし、それよりごく自然に人としてマトモであれとか、カッコよくなりたいとか、そんなナチュラルな感じね。
総じて言えば不自然にイジけなかったらそれで大成功って気もします。別にそれが日本であってもいいし。どこであってもいいし。
さて、話はもどってお二人がお越しになった日ですが、この日はたまたま僕もバイトがオフでラッキーでした。
とりあえず昼飯でも~ってことで、定番化してるポルトガル料理を。
そのあと観光~というよりも、レンタカーで(はじめてのシドニードライブで)、ハーバーブリッジを渡って帰ってくるというのは結構難しいので道順紹介。
冒頭の写真と同じなんだけど、こっちの方が口あいててゆるいんだけど、それだけにいい感じではあるのですよ。
泊まったホテルのAlishan ウチの近所ってことで。ちょい歩くとただで路駐できるスペースがあるので、そこをお教えするとか。
ここは共同キッチンのところ。
なんかテレビの料理番組なのか、ニュース番組なんかって感じだけど(笑)。
これも同じホテルの共同ラウンジで。日曜着だったんで、多くの観光のお客さんが出てって、けっこうガラガラでした。