2025年帰省ツアー(7)~閑話(2)意外と良かった金閣寺

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(承前)
母校立命をあとにして、金閣寺はすぐそこ。関西弁でいうと「ほんそこ」。
せっかく来たし行ってみますか、と。

いやー金閣寺も40年ぶりくらいじゃないかな。最後にいつ行ったのか思い出せない。多分中高の修学旅行では行ったと思うけど、そのあとになると、記憶が曖昧。行ったという確たる記憶もない。東京の高校から関西の大学まで来てる奴は珍しかったので、昔の友だちが宿代わりによく訪ねてきては案内させられたので、多分そのときに行ってると思うんだけどなーという程度。
だからめっちゃ久しぶりです。ベタ中のベタともいえる金閣寺だけど、わざわざ自分の意思で行くのはこれが初めてかもしれない。まあ地元民なんかそんなもんですよね。

行きがけの路面店のメニュー。

字が細かくて読みにくいだろうけど、おすすめ御膳が2400円、その他天丼1700円。ついさっき生協で食ってきた感覚でいえば、高け~、さすが観光地価格、インバウンド価格とか思ったけど、よく考えたらそこまでぼったくってないな。
来日外国人を国別で、しかも人口比率でいえばオーストラリアってかなり高いはずです。直近4月の統計でも、絶対数で言えば中国の76万人で、韓国は72万だけど、人口14億の中国と人口5100万の韓国では28倍くらい違う。それ考えたら中国人は全然来てないよね(もっとも台湾や香港を別勘定にしてるせいもあるけど)。オーストラリアは人口2600万で韓国の半分だけど、12万人も来ている。比率でいうと韓国の3分の1だけど、日本にくるまでの費用と時間と手間暇が全然ちがうもん。それを考えたらオーストラリア人はよく来てる方です。
そのオージーのリアルタイムの金銭感覚でいえば、一食2400円(25ドルくらい)って、日頃職場の近くのカフェで食べてるのと大差ないよ。こんな超有名な観光地に来て、それっぽいものを食べて、「え、それだけ?安っ!」と思うと思うよ。

ほんでももっとぼったくってない、意外とリーズナブルなのが金閣寺本体でした。拝観料500円。インバウンドで1200円くらいになってるのかなと思いきや、その昔と大差ない料金。5ドルだもんね。今シドニータワー登ったら3800円だよ、タロンガ動物園いったら5300円だよ。それが金閣寺500円。なんてリーズナブルな。ちなみに気になって色々見たら、お守りなども300円くらいで普通に安いし、お土産も普通、てか京都駅界隈で買うよりも安いかも。自販機ですら普通。

それはともかく金閣寺の参道に入る。

暑いけど酷暑ってほどではないし、閑散としてるのがいい感じ。

全体図ですけど、あれ、そうだっけ?と思った。たぶん記憶違いなんだろうけど、僕の記憶では、金閣寺本体の右側だけではなく、左側を池に沿って延々歩いたのですよね。見るのは最初だけで、あとは普通に延々山歩きじゃんって思った記憶がある。左側の回遊路をカットしたのかな?とも思うけど、よくわからんです。

あー、この水蒸気の噴霧するやつ、数年前にもどっかで見たな。嵐山だっけな。
これがよくできていて、非常に水が微細で、普通の霧吹きよりももっと細かく、だからかぶっても全然濡れない。まあ物理的に濡れてはいるんだろうけど、濡れたという体感は無い。でも冷気はちゃんと伝わってきて、気持ちいいです。

入ってすぐのところにドーンと金閣寺があるのですが、そのほんの手前にこんな広場がありました。すぐ右手に金閣寺が見えるので、皆そっちに気を取られるのだけど、左手にあるこの空間はなんじゃら?と。ただの空き地って筈もないだろうし、立派な苔が生えてるし。だけど館内案内図にはなんの説明もない空間。大きな切り株が並んでて、前は大きな樹木が生えていたのでしょう。
また、向こう側に道が見えますよね。僕の記憶だとあっちの方向に歩いていったような気もする。だけど園内図では無視されている。それに金閣寺前の池も途中でぶった切られているし、池の反対側にも趣向を凝らしているはずなんですよね。回遊式庭園なんだろうし。

ところで雑草が生えてるようで、花の形からいって、これは桔梗ですかね?桔梗にしては背が高いなと思って調べてみたら1メートルくらいにはなるらしいから、多分桔梗かなー。桔梗の紋といえば、土岐源氏の流れを汲んでいる明智光秀が有名だったかな?

それをともかく、くるりを向きを変えると金閣寺。
ドーンと。

もっとドーンと

わー写真のとおりだーってな感じですけど、えらい綺麗に塗られてるなー。昔来たときはもっと剥げ剥げだったような気もするけど。
望遠で。すごい丁寧に塗られてますね。当たり前なんかもしれないけど。

だけどこんな日は写真撮りにくいですね。陽射しが強いから露出が難しいね。金閣寺に合わえせると空が飛んでしまうし、空にあわせると金閣寺が真っ黒になってしまう。
本当はもっときれいな青空で、青と金のコントラストが中々よかったんだけど、写真にすると空の感動が消えてしまう。
写真上手い人は、そのへん上手にやるんだけどねー。その意味で雪景色になってくれた方が撮りやすいかも。


空をうつしこむ池の風情が良かったです。
まるでモネの絵みたいだ。

頑張って写真を撮っているみなさん。感じ8割外人さんで、1割修学旅行で、あとは日本人かな?まあ外人さんといってもアジア系だったら日本人とそんなに見分けつかないし、僕だってはたから見てたら外人ぽいかもしれんし。
ただ、皆さんお行儀良かったですよ。オーバーツーリズムでどうしたこうしたとか、お行儀の悪い外国人がどうのこうのと言われるけど、僕がいままで見た中ではそんなの一件もない。それどころかお年寄り(てか見た目同年輩なんだが)に席を譲ってる人もいた。

あとですね、金閣寺の裏側(こっちが表なのかもしれないけど)って、あんまり記憶ないんだけどね。僕の記憶では、最初に池越しにちょろっと見て、あとは延々山歩きだったのですよねー。こんな舐めるように裏側まで近接距離で見た記憶はないんだけど、まあ、記憶違いかもしれん。でも記憶がないだけに、この角度でみるのは新鮮です。近くでみると顔になる3階部分が見えにくくなるので、なんか分譲住宅展示場の新築物件!って感じ。


この池に突き出してる部分がいいですよねー。涼しそうだし。
あそこで一服したり、昼寝したら気持ちよさそうだ。

金閣寺の解説をみると、正式には鹿苑寺。でも最初は寺というよりは、大陸や半島からのVIP客人を接待する場だったらしい。迎賓館みたいなものね。
中はお寺らしくこうなってるらしい(入れないけど)。

列を作っているのはお守りなどを売っているところ。えらい人気ですね。
前にも述べたが、ちらと見たら結構安い。2-300円くらいからあって、意外と商売っ気ないのですよね。

以下裏手の山をちょろっと回るのだけど、金閣寺との関連がようわからん。てか、なんでこれだけ金金なの?というレベルでよくわからないし、裏山のあれこれも昔そうだったとか、なんとなくあるっぽい感じ。


水が綺麗だったのは良かったです。

これあとで解説見て知ったけど、向こう側池になってるのですね。

ところどころにあったお地蔵様というか、磨崖仏のような、いかにも古そうな石像。皆がコインを投げ銭している。

ここもそうです。
眼の前を歩いていたインド系と思しき家族が熱心にコインを投げてました。なんか見慣れているというか、馴染んでる感じがして、且つこの白蛇の立札に「弁財天の使い」と書かれていたので、あーそうかと。
弁財天、弁天様だけど、もとはヒンドゥー教の神様ですよね。サラスヴァティーという女神様。インド系は大黒天とか、毘沙門天とか、吉祥天、韋駄天、天がつくのが多いね。閻魔大王や鬼子母神ももとはインド。
だからインドの人からみたら、馴染があるのかもしれないです。「なにこれ?」って感じではなく、すっと受入れていて。てか彼らのほうが本質をよく理解してるのかもね。そこに神様がいるなら、まずは礼を尽くす、祈るって。

ちょい小高い岡の上から、木々越しにまた金閣が見えます。
やっぱ金閣寺は3階部分が一番ゴージャスですよねー。トッピングって感じで。

ここから先はもう帰り道。
お土産があってー、抹茶があってー。この抹茶も安いですよね。普通の喫茶店や茶店よりも安いくらいだ。経営コンサルだったら、こんな有名観光地の一等地だったら1500円にしても売れますよとか言いそう。そうしてないから良いんだけど。

自動販売機もいたって普通のお値段。

ゆるゆると坂を下っていって

たどり着いたら大きな駐車場

さすが有名観光地だけあって駐車場インフラは整ってる感じ。右手がおみやげコーナー。名古屋で会った田中くんの畳コースター、ここでも扱ってくれないかなーとか見てた(コースターは無かったようだが)。

喫煙所まである。

この日は見た目ほど暑くもなく、終始空がいい感じでした。

停まってる自家用車のナンバー見てたら、関西が多いけど、九州や関東から来てる車もありました。

それだけの話なんだけど、一言でいえば金閣寺も悪くないじゃんって。大した時間もかからんし、ワンコインでこれだけ見れたら、ええんちゃう?という感じです。
さて次に来るのは40年後か(笑)。まだしぶとく生きてて、本当に来たりして。

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