オーストラリアの国境は11月から開くので留学できるのか?

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★オーストラリアでは11月から国境開放になると報道されてますが、留学やワーホリはすぐに行けるのでしょうか?行っても英語学校があるか、仕事があるか?という点はどうでしょうか?

メールで質問を戴いてお返事を書いたのですが、一般論としても意味あるかなと思ってここにも載せます(オンラインサロンで書いたんだけど、こちらにも転載)。

★結論からいうと、留学などについては不確定要素が多いので、なんとも言えないです。
確かに政府においても、一刻も早く復旧させたいという意向はあるのですけど、そこに向かうダンドリ、その過程で生じうる問題が考えられるからです。

11月から国境が開きますけど、これは長年課題として問題になっていた「海外にいるオージーの帰国許可」がメインです。もう家族と泣き別れで長期間という悲惨な人も多いので、前々から問題になってます。
また、国内のオージーの海外旅行も(ワクチンフルを条件に)解禁される予定ですが、これは鬱積する欲求不満、彼らにとっては非常に重要なクリスマスホリデーに海外旅行に行けるようにするためだと思います(2年連続ダメだと、さすがに皆もブチ切れて政権が危ないとか)。

したがって、留学生や労働ビザに関しては、その次のプライオリティになるでしょう。「トライアルで少しづつやっていく」と言ってますし。

さらに観光ビザでやってきて、オーストラリア現地で学生ビザ申請というパターンの場合、もっと先になる可能性もあります。すでに労働ビザをもっているけど帰ってこれないとか、オーストラリアの大学に在籍してるけど戻れないで困ってる人が結構な数いるので、それらを救済するのがまず先ですから。

ならば、今のうちに学生ビザを日本で申請してとっておいたほうがいいか?という疑問も出てきますけど、今度は、そのビザがいつ降りるかわからないという頭の痛い問題があります。
日本で(オーストラリア国外で)学生ビザ申請は出来ますけど、どれだけ迅速に出るかどうかわかりません。これは昔から問題になってるところで、早ければ数日で出るけど、何ヶ月もかかる場合も珍しくないです。どういう法則性があるのかもわかりません。問い合わせても梨の礫だったりするし。結局はやる気のある and/or 優秀な移民局の係官に当たるかどうかというギャンブル要素ではないかとすら言われたりもしますし。そうなると、ビザが下りるまで怖くて航空券も買えない。なんの音沙汰ないまま半年待たされ、何の進捗もない、、、という恐怖のシナリオもありえます。

ならば観光ビザで来て学生ビザに切り替えた方が良いと思います。
こちらで学生ビザに切り替える場合、それでなかなか学生ビザが下りなくても、降りるまでの間はブリッジングビザが出ますから、問題なく滞在できるし、通学もできます。

では、真剣に予測してみて、どのくらいの時期にどうなるか?
まとも考えれば年内か年明け早々という感じですけど、それはなんの問題もなくて、の話です。

世界の動向、日本やオーストラリアの動向を見ててると、どうもコロナの感染というのは何が特別な理由がなくても、増えるときはぐわっと増えて、色々やってもあんまり効果なくて、でも2-3ヶ月すると自然に減っていくという。そして、また思い出したように増えるように見えます。イギリスなんかもそうだし、イスラエルもそう。ワクチン98%のシンガポールは過去最高の感染者&死亡者です。が、しばらくしたら減るでしょう。

要するにロックダウンもワクチンもあんま関係ないかもって気もするのですけど、でもそうなると政策決定の決め手に欠くわけです。今のオーストラリアはとにかくワクチン接種率を唯一の決め手にして、どんどん開けることにしてます。VIC州なんか、世界で一番ロックダウンが長い都市なんだけど、それでも感染は収まらず今も1日に2000人を超えます。でも「ワクチン射ったから」という理由でどんどん解除していってます。

かくしてどんどんフリー化が始まってますけど、それでまた増えたらどうするんだ?という問題はあります。ワクチン神話でギリギリ正当化できたものが、これが感染数が10倍とかになったら、さすがに問題になるような気もします。強弁できないくらいワクチン神話が通用しなくなったらどうするの?です。

オーストラリアって激しく対策をとってるようでいて、実は感染者数の絶対レベルは世界的に驚くほど少ないです。だからゼロコロナ政策とか無理なことをやって1年半も浪費しちゃったんだけど、ゼロとか言えるくらい少なかった。今は1日2000人くらいだったら慣れっこになりつつありますけど、アメリカなんか1日7万人ですからね。日本だって多い時は1日2万人超えてます。

もともとそんなにオーストラリア国内にはウィルスの量が多くないのでしょう。だから最悪でも2,000人とかいう数で済んできた。だけどね、これから海外からどんどん人が入ってきたら話は違うでしょう。これまでは週3000人とかめちゃくちゃ数を絞って、しかも2週間検疫をつけて、それでも初期の頃は海外由来の感染が比率としては多かった。一方オーストラリアの年間の観光客数って平時(2019年)で年間1000万人くらいいるのですよ(週3000人ペースの67倍)。しかも学生ビザや労働はまた別勘定だから実際にはもっと多い。100倍くらいいるかもしれない。そんな大量に、しかも世界のあちこちからやってきたら、まあ、感染は増えるでしょうねー。

そうなったときどうなるか?です。

また、他の州、QLDとかWAが強硬に開国に反対してて、そこもネックになってます。ある意味、コロナなんか「慣れの問題」って言えないこともなく、2000人レベルを体験しているNSWとVIC州は、もう数百人レベルの感染だったら大して騒がないわけですよ。ノープロな感じ。でも、他の州は、たった数人発見されただけでロックダウンだーとかやってるわけ。またいくらそれまでゼロに近くても、一回蔓延しはじめたらすごいことになるのは、シンガポールだってそうだし、そこらへんは恐怖に感じるでしょう。日本でも東京や大阪で1000人感染が出ても大した話題にならないけど、日本の片田舎の村で10人出たら大騒ぎになるでしょう。

結局、なんというのか、騒ぐか騒がないか、話題になるかならないか、だけって気もします。話題になれば政治家はなんかやらなあかんので、迷惑な規制とかやる。話題にならなかったら、しれっとしてられる。

なので’この問題は、これから少しづつ開いていく経過と、感染が偶然にせよ必然にせよ増えるかどうかであり、それが話題になるかどうか、です。

感染がありえないくらいめちゃくちゃ増えて、ガンガン話題になったらロックダウンやりなおしとかいう最悪の事態もありえます。

だけど本当に経済がやばいんで(財界の上の方はよく見えるから、生きた心地もしないようです)、そんないきつ戻りつみたいな優柔不断ではダメで、開けると決めたら死んでも開け続るくらいの決断をしてくれないと、ビジネス計画が出来ないのですよ。設備投資も、人員採用も全部無駄になって大損こくわけで、もうそんなことやってる余裕はないでしょう。だいぶその声が強くなってます。

半年前は「ゼロコロナ絶対!当然じゃん!」とか息巻いてたのに、今はきちんと心が折れて(笑)、「そんなの無理ぽ」という常識的なところまで下がってきました。だから、もう感染が1日数万人くらいになっても、「それがどうした」と開き直ってるかもしれません。

よって、国境を開いていくにつれて、現実的にどうなるか、また世論、マスコミ、政府がどう反応するかによって変わってくると思いますが、そのあたりは現時点では読みきれません。

なので、これから、そのあたりの進展をよく見ておかれるといいと思います。

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英語学校ですが、また生き残ってる学校もありますし、オススメできるのもあります。
よく持ちこたえてるなーと思うけど、一つは海外資本で、本国で稼げるのでやってられるという場合(オーストラリア以外は結構国境は開けっ放しにしてるところが多いのですよ)、ビジネスカレッジなどももってるから、滞在延長する学生さんがそこそこいるってこともあります。

仕事ですが、これはあります。学生さんなど大量に去ってしまって人手不足ですし、これからどんどん開いていくについて(12月からNSWはワクチン射ってなくても完全自由になるし)、店を開くところも出てくるでしょう。今の時点ではまだTakeaway専門のままやってるところも多いですけど、徐々に開いていくでしょう。

※写真は、コロナ以前の状況。これだけ観光客が来てくれていたわけだけど、また復活するとどうなるのか?ですよね。

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