語り起こせば企画の段階からいろいろありまして、やれ諸物価高騰の折(家賃も母親の介護費用も)、一回帰ると50万円くらいぶっ飛ぶので毎年毎年はキツいとか、いやしかし、とかこれだけで一本書けるのですが、そういうのはまた別の機会にして、移動記を。これだけでもドラマがいろいろ。
シドニーの自宅から日本の宿(今回は南砂町)の道中で何が一番ハードかといえば、自宅の前のバス停からセントラル駅に着くまでです。普通の朝の通勤バスに荷物一式乗っていくことです。
あと寒さ。日本はクソ暑いだろうからできるだけ荷物は減らしたい。ダウンなんか全く着る機会もないだろうし。でもこちらは晩秋から冬で、予想では一番の冷え込みで10度を切るとか(それでもそんなもん)。家をでていきなり風邪引くのも馬鹿みたいだなーと思ってたら、意外と温かく15度くらいあった。むしろ日本に着いてからのほうが寒かったという。予想なんかしょせん予想よねー、あてにならないよねー。
無事に着いたセントラル駅。
樹木が黄色く色づいているのがわかると思います。
去年は、空港の検査場が大改装で少ししか開いておらず大渋滞でヒヤヒヤしたのですが、今年はどーんと広くなってスカスカでした。すぐに出られた。
結果、搭乗口でボーッと待ってる時間が長くなったのだが、ヒヤヒヤするよりもよっぽど良い。
機体もえらい小さい感じがしました。一列あたり3席✕3で、真ん中が3席。昔はJALで4席あったけど、ANAになってから3席になったような気がする。ANAたくさん便を出してるから1フライトあたり小さくなってるのかもね。伊丹にいく国内線の機体のほうがはるかに大きかった。
いつも真ん中の島に席を取って、ごろんと横になれるチャンスを狙うのですが、今年は当たりで横になれました。昼間のフライトなんで、そんなに寝なかったですけど。
暇だから楽しみはお食事で(刑務所みたいね)、二種から選ぶのだけど、今回はもう片方の方(肉系)が人気らしく、こちらの鮭は不人気で、CAさんができればこっちを選んでくれるとうれしいなーというオーラが出まくってたので、こちらにしました。でも、結構旨かったですよ。奥に見える付け合せみたいな鉢が美味しかった。

それといつもでるジェラートですけど、これが量がたっぷりあって、味も良いです。毎回出るので覚えてしまった。
機中の9時間半はあっと言う間でした。最初の頃は永遠に続くかと思うくらい苦痛だったけど、少しづつ軽減していった。慣れのせいもあるし、歳のせいもあるのでしょう。体内時計の感覚が子供はすごく長い。小学校の頃の夏休みなんか1年くらいあるかのように感じたもんだけど、年取ると短くなる。
機中は30-40%が空席で、気楽な感じ。
いつも映画を見るのだけど、今回はあんまりいいのが見つからんかった。早送りして途中でやめたり。あ、それでも、横浜流星の「正体」は良かったですね。特に最後の泣き笑いの表情の演技力は圧巻で、とか書いてたら横道にそれるのでカット。
スムースにタッチダウンしたのですが、あまりにも気流が安定してて(台風一過で良かった、1日早かったらやばかった)、着陸前にエンジン切って慣性航行で高度を落としていく段階、機内の音が全て消えて静寂のまま降下していく時間が好きなんですけど、あまりにも静かだし、窓は真っ暗だしで、羽田空港をTaxing(空港内をゴロゴロ走ることを英語でTaxiという、シドニー空港の見学ツアーで知った=最初なんで滑走路にタクシーが走ってんだと意味わからんかった)してるのかと勘違いしたくらいです。あ、まだ飛んでるのかって。
ここまでは良かったんだけど、着いてからが日本の、もはや未開の秘境のようになってしまったインフラの貧弱さに泣かされました。
早く着いたので、葛西まで車で迎えに来てくれるはずのマリさんに連絡しようとしますが、その前にリムジンバスのチケットを自販機で買いました。なんで羽田リムジンはSuicaそのままペタができんの?伊丹リムジンはそれが出来るのに。なんでいちいちチケット買わせるのか、不思議でならん。
ともあれ自販機で、この際万札も崩しておこうと1万円札をいれたら、「インターフォンを押して下さい」とかいう表示が出る。インターフォン?とおもっても、どこにそんなボタンがあるのかわからん。隣の自販機との間に電話の受話器があるから、それかなと思って取り上げてみても、全くの無音で、話しかけても無音のまま。???と思ってるうちに「使用不能」という表示に変わった。そこへ、インド周辺系と思しき係員さんが、「どうかされましたか?」ときれいな日本語でヘルプにきてくれて、1万200円入れて、葛西行きの1200円チケット買ったんだけど、切符は出てこないわ、9000円のお釣りもないわ、インターフォンらしきものは使えないわと手短に言うと、全部了解してくれて、今聞いてきますのでお待ちくださいと。すごいな、俺、あっちでこんな感じで英語でまくしたてられたら正確にヒアリングできんかもしれんなと感心した。んでも5分くらい戻ってこずで、結果論的にはその間に電話すればよかったんだけど、9000円残して場所から離れるのも抵抗あったし、今か今かで待ってたので何もできず。ようやく帰ってきてくれて、「大変おまたせして申し訳ございません。これがチケットとあとこちらお釣りの9000円になります」と眼の前で9000円数えて手渡し、「どうぞご自身でもお確かめください」と言われたので数えてOKですと。これも俺、英語で正確に言えるかなー、不安になってきた。これだけ正確な敬語。どんだけ勉強したんだ?ってことだけど、彼らが頭がいいのは、コールズやらUberやらのバイト仲間での会話でもわかります。ああ、おれより頭いいわってのがゴロゴロいるよね。その感じは司法研修所のときのクラス以上かも。でも、その分楽なんだけどね。半分説明したら全部理解してくれるから。
しかし感心している場合ではない。バスの列に並ぶ前に、近くの公衆電話に10円玉を入れてマリさんにかけても、繋がらずに留守電残したけど、喋り始めた途端に切れた。十円玉一枚しか無いし。来る前にそれに気づいたんだけど、オーストラリアで十円玉を増やす方法はない。
しかたなしにバス列で待ってるとき、断絶的につながる空港のWiFi(携帯変えて受信が良くなったのか、多少は入るようになった)でメールを書いて送ったが、2行ほどの電報メールでも、あとでマリさんに聞いたら、「早くつ」までしか送信されてなくて、謎の暗号になっていたと。でも、マリさん賢いから、ピンときて、おそらく早く着いたと言いたいのだろうな、メールしてるということはすでに着いているんだろうなと察してくれました。
葛西駅に着くまでのリムジンバスのなかでもWiFiがあったので、それもトライ。なかなか繋がらず、つながったと思ったらログインページに飛ばされ、ログイン情報で個人情報を出させる。Googleでログインとか、FBでログインとか、メールでとか。それでやってみると、ただいま認証していますというグルグルが出てくる。
グルグルってなによ?というと、これです。

このまま5分たっても、10分たっても変化なし。リロードしても同じ。しゃーないからまたゼロからやりなおしても、ここで止まる。やってるうちに葛西駅に着いてしまったので、仕方なしにバスを降りる。もーね、「あるけどない」という禅問答のようなサービスっすね。そんなん多すぎ。
周囲を見回して、たしか2年前の記憶では反対側のバス乗り場の近くの公衆電話があったはずと思い、そこまで荷物持って移動して、電話をかける。今度は選択肢がないから百円玉で。番号を押してしばらくまってもなんの変化もない。全くの無音。しかたないから、受話器戻してゼロからやりなおしと、受話器を戻しても百円玉が返ってこない。なんだよ、それ!とブチ切れそうになるが、とにかく早く電話と思って、また百円いれて、今度は慎重にプーという発信音を確認してから番号をおして、呼び出し音、よしやったぞと思ったら、つながった途端切れてしまった。なんだよ、それ(Part2)で、これ以上やっても意味がないと思った。
これって単に百円玉を没収する詐欺マシンじゃん。募金箱に似せた箱を置いておいて、善意の人のお金をちょろまかすセコい詐欺と変わらんやん。
つーかどんだけインフラが落ちているのだ。いまどき公衆電話を使う人も居ないだろうし(使ってる人見たこと無い)、一方そのメンテは数が多いだけにかなり金がかかるでしょう。NTTも経営者とコンサルお得意の「選択と集中」とかいう美名で真面目に仕事する気がないんだろうな。
そういえば先日、警察のDNA鑑定の不正事件(佐賀県警の科捜研)が発覚してましたが、1件だけじゃなくて239件という数だから、もう組織レベルでダメなんだろうな。しかしDNA鑑定を真面目にやらないんだったら鑑定する意味がない。金だけぼったくって、全然繋がらない電話と同じことですわ。無実の人が送検されてんだから、それ以上か。
これは悪化することはあっても、改善する見込みは乏しい。なぜって要するに金があったら出来るんだけど、金を稼ぐ力がない。Welcome to the Jungleで、”You know where you are? You are in the Jungle, Baby”とアクセル・ローズ(Guns and Roses)が煽るとおり。
そんななかでは、一を聞いて十を知るマンパワーの賢さと他者の善意とつながりが生きる糧になるわけで、、って、そんなのオーストラリアに行った初日からそうだったわけで、別に普通じゃんと思うけど。しかし日本はなまじ整ってるからつい頼ってしまうわね。逆にオーストラリアは昔に比べればマシになった。なりすぎたってくらいで、昔は電車の時刻表なんか星占いみたいなもんだったしなー。
それはそうと、電話ボックスからまた大通りをわたって、バスの降車場(待ち合わせ場所)にもどってきたら、マリさんの「田村さん!」と天使の呼び声が(笑)。地獄に仏のWH劇場みたいな。いやー大変だったわーというのも笑い話で、すぐにそんなのどうでもよくなり、近況話で花が咲いたのでした。
マリさんの車を近所のイオンに置いて、ちょい買い物。いつものコーヒー牛乳。これについて語りだすとまた長文になるので、カット。高校時代から弁当のお供はこれだった。全然コーヒーじゃないんだけど、単に冷たい砂糖水なんだけど、色が茶色なだけなんだけど、それでもこれ。
準備万端整えて待っていてくれた(謝意平伏)イマミホさんと。

まるで家族のような。
まるで女学生のような 
二人とも家が近いんだから頻繁に会ってるかというとそうでもなく、こういう機会に会えるのが楽しみだそうです。イマミホさんに「マリさんがまた迎えに来てくれるらしく」というと、「マリさんとまた会えますね、楽しみ」と喜んでおられました。
僕はなんというか、たまーに実家に帰ってきた出来の悪いの長男坊みたいな立ち位置なのかな。あるいは法事かなんかで親族集まってるみたいな感じ。
美味しいお弁当も。ぺろりと全部いただきました。
お二人とも早々にお帰りになられ、僕はその晩寝たわけですけど、寒い!
だいたい飛行機を降りる時点で、そうそうにTシャツ以外は脱いで仕舞っておいたのですが、空港を出たらやっぱ寒いので、また着直したくらいです。
去年のクソ暑さがトラウマになってるところがあって、暑いもんだと決めつけてたけど、気温をみると、最低で15度、最高で23度とかで、これって今のシドニーとそんなに変わらない。
その晩は寒くて全部着込んで寝ましたが、やっぱり寒かったらしく、その後それほどではなくなった。また、この寒さのせいで風邪引いた人が職場でもいたとかいう話(誰からだっけな)聞いたし、翌日のオフも病欠が二人出ましたからね。
まあ、でも、しかし、また去年みたいに猛暑がぶり返しても不思議ではないし、どうなることやらです。