春待ちシドニー(木蓮とジャカランダ黄葉)

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以前は毎週のエッセイで写真を上げてたのですが、最近やってなかったので、久しぶりにシドニーのリアルタイムの「現場写真」を。

今年のシドニーはとにかく5月が寒かったです(シドニーだけではなく全体にそうだったようだが)。そろそろ夏から秋へ~ってときに、平年の真冬よりも寒い時期がありました。”Polar Blast”という言葉をはじめて知ったのですが、Pole(極→南極)の”blast”(爆発)ということで、季節変わり目にどういう偶然か、南極のクソ寒い空気がドドドと北上。北半球の日本でいえば、北極から強力な寒気団が10月くらいにやってきたという感じ。

が、その後持ち直し、平年通りかそれ以上に暖かい日も続き、概ね晴天続きでありました。いっときはうんざりするくらい雨ばっかだったのにねえ。

ふと気づくと春はもう来ていたというのが今回の写真。

場所はErskineville。撮影したのはつい先日(8月3日)の午後3時くらいです。午後3時ラッシュ。学校に子供を迎えに行く車と、現場仕事は3時くらいに終わるのでそれらの車両が合わさって、ところどころ渋滞になります。

ノロノロ運転のメインロード(ここではMitchelle St)をちょい離れると、静かで平和な通り(Ashmore St)になりますが、車を降り立てば、「ほお!」という風景が。

前方左に見えるピンクの色の樹花。木蓮です。

緑豊かなノースに住んでた頃は、この種の樹木が豊富で季節を感じる機会に事欠かなかったのですけど、橋渡ってシティ近辺になるとなかなか。

日本では「梅は咲いたか、桜はまだかいな」というお座敷唄がありますが、花の開花がカレンダーかわりになる。シドニーの場合、まず最初に咲くのが木蓮。真冬の頃からぷっくら蕾をつけます。「木に咲いた蓮の花」という名前もいいよね。
何度かエッセイでも書いてるけど、最初にマグノリア(木蓮)が来て、次にジャスミンがきて(てかもうちらほら咲き始めてる)、アゼリア(つつじ)、ウェステリア(藤)がきます。このあたりから百花繚乱みたいになってきて、一段落して春から初夏になる頃にラベンダー色のジャカランダが咲きます。

さてこのジャカランダ、紫色の桜のような派手さで魅了してくれますが、桜よりも開花期間が長い。桜はあっという間に散ってしまうけど、ジャカランダは結構長いです。完全に散った頃にはもう夏本番間近みたいな。
桜と同じで、咲いたら桜だとわかるんだけど、咲いてない時期がなにが桜かわからない。ジャカランダもそうで、最初の頃は咲いてから気づくという時期が続きましたが、だんだん覚えてきました(葉っぱが特徴的だし)。さらに、桜と違って、開花前まで青々と葉っぱが茂り、やがて紅葉、というか黄色くなり、細かな葉が花吹雪のように散り、完全に丸坊主になってから、おもむろに花が咲き始めます。

気がつくと、ここはジャカランダ通りなのですね。

樹木のてっぺん(一番日当たりのいいところ)から徐々に黄色くなってます。

陽射しに透かしてみると黄色くなってる部分がわかる。

現場に行くと、細かな落葉がちらほら舞ってます。
下の写真の影の部分を大きくすると見えますけど、そう思ってみないとわからんよね(笑)。

露出を変えたらわかるかというと、やっぱわからんか(笑)。現場におると体感的に(顔や身体にあたるから)わかるんだけど。

この黄葉がすすんでいくと、こうなる

そして開花になり、最盛期にはこうなっていく。

咲き終わった部分から今度は新しい緑色の葉っぱが出てきて混在します。

でもって、もっと派手なブーゲンビリアに取って代わられるという。ジャカランダとブーゲンビリアが並んで咲いてるところは壮観ですよ。
これはAshfeildだったかな。

これはキリビリ・

日本は暑そうでご苦労さまですが、こちらは春の訪れで浮かれてます。
物価高で死んでるけどね(昔WHや留学で来てた人にはわかると思うが、あのTimTamが一個4.5ドルもするんだよー、昔は「2個で3ドル」の超特売のときしか買わなかったくらいなのに、今は半額セールでも2.25ドル。どんだけ~。

とはいっても、三寒四温だし、「寒の戻り」がきつかったりするので、風邪を引きやすい時期でもあります。皆様もご自愛を。

さて、帰ろうと思ったらいきなり大渋滞になり、前方で警察がでてきてなんかやってる。事故ったみたい。微動だにしない車の中で望遠でとったもの。

あー、軽い衝突ぽいけど、そこそこいっちゃってますね。学校お迎えゾーンだからなー。
「だめだこりゃ」といかりや長介的に諦めた車が続々とUターンしていくなか、僕もUターンしてぐるっと迂回して帰宅したのでした。

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