New Face:播摩谷佳穂さん

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New Faceといっても、これまでの日本でのオフでよく参加されていて、皆の人気者になっていた「カホちゃん」です。彼女は、過去に二度オーストラリアに滞在。学生の頃に語学留学、ワーホリ年齢の頃にワーホリ1年。僕とは結構昔から見知っているような感じがしますが、このときはAPLaCは利用してもらえず(笑)、一回遊びにきてくれたらしいのですが、なんせ昔のことでそうだったかなー?とよく覚えていない(笑)。

むしろ日本に帰省する都度やっていた帰省オフで親しくなった気がします。今年のときもそうだし、津のオフのときにも来てくれたし、コロナ前は埼玉まで来てくれたし、僕にとっての彼女は「いつもいる」感覚があります。

さて、今回は9月渡豪だったのですが、ブログ紹介が遅れたのは、着いてから一段落するまでが長かったからです。てか行く前から既にドラマは始まってて、借りてた家を退去する手間が地味に大変だし(ホントそう、僕のときも死ぬかと思った)、そもそもこの歳で今から行っていいのか問題もありーの、悩みーの、メンタルがウニになるわ、体調も崩すわで、大変。

20代の留学・ワーホリ年代を過ぎてからの渡豪は、なんというか「哲学的」になりますよね。人生哲学。1年間の息抜き、ホリデー、でもキャリアになるかも的な要素は、年とともに減っていって、「いい年して何やってんだ?」的な日本社会の圧があるのはご承知のとおり。年がいくほどに深海魚のようになるね。だから「いかに生きるべきか」論と直にリンクするところがあるから、キツイです。

ここで、「面白かったらそれでいいじゃん♪」って吹っ切れれば楽なんだろうけど、そこまで吹っ切れられる人は少ないよね、実際。

ほんでもカホちゃんだけの話ではなく、今の日本(世界的に実はそうなのだが)、これまで頑張って働いていて、それが報われるという感じになってない。
カホちゃんは、日本ではデパ地下や物産イベント会場の売り子さんやってたらしいのですが、詳しく聞いてみると、かなりプロフェッショナル。客に聞かれても”I don’t know”と明るく宣言できちゃうオーストラリアの店員と違って、日本はシビア。正確な商品知識はもとより、お中元お歳暮、ご贈答用のパッケージ作法あれこれ、支払いだってどのカードを受け付けて、どのポイントがつくか(日本にはまた死ぬほどある)があり、それを的確に捌くだけでも大変。ましてや、一回きりの物産展などに行って、その場で商品知識を覚え、お客様にナイスなチョイスを提案したり、なんだかんだやるのは、包丁一本サラシに巻いて諸国を渡る仕事人のようです。だからビザ申請や履歴書などには、professional shop/event sales skills と書いたほうがいいと思ったのですが。

でもそんなに頑張ってもご褒美らしいものはない。
基本どの分野も少なくなってます。ホワイトカラーであろうが(組織内リストラその他)、アカデミックであろうが(少子化による研究生活保障の消滅)、現場系であろうが(やがて独立ってほど市場が拡大してない)。全体に経済が縮小してるんだから当然なのかもしれないけど、だからこそ人生哲学が問われる時代であるし、それはカホちゃんだけのことではない。

余談ながら、国レベルでいえば、「粋な計らい」とかないのかね?累積で10年、年間百万以上税金(保険料など含む)を払った人は、ご褒美として1年だけすべて無税にするから、その1年遊んでこいとかやればいいじゃん。1年でも無税になったらかなり楽ですよ。百万貰ってるのと同じなんだし、一息つけるでしょう。それにレシート集めて積算すれば、消費税分返してもらえるとかさ。方法はともかく、言いたいのは、地味に頑張ってる人がいるからこそ国が成り立ってるんだから、地味に頑張ることの価値をちゃんと評価し、モチベーションをあげるべきですわね。とまあ、地味に生きてるわけでもない僕が言うのもナンなのですけど。

カホちゃんの場合も、留学、ワーホリ終わった時点で、これでも海外も終わりって感じで日本で頑張ってたと思うのですけど、だんだん、やっぱオーストラリア良かったなー、もっかいやりたいなーと思うのもわかります。それでどういう人生展開があるかとか、緻密に計算できないんだけど、充電のためだけにもやるとか。あわよくばって思ったり。思うに40過ぎたらアンチエイジング効果のためだけでも1年くる価値はあるけどね。大体こっちに居る日本人って老けてないもん。

その何が正解なのかはここで論じません(正解なんかないし)。ただ、渡豪にあたっていろいろ考えられただろうし、およそ整理しきれるものではないだろうなってことです。それもあってか、渡豪直後から、体調がおかしくなったり、なかなか軌道に乗れなかったらしいです。
根が真面目な人だから、学生ビザの申請でも、過去の職歴を言われるまま、○月○日単位に途切れること無く全部詳細に書いたりとか、そこまでせんでもって気もするけど、でもやっちゃう。その挙げ句、痛恨のケアレスを犯してしまって、学生ビザ期間が半分になってしまったという=二枚あるCOEを添付したつもりが、1枚しか添付されてなかったので、その1枚分しかビザが下りない。およそありえないようなミスですけど、でも、ミスってそういうもんですよ。自分がそれをしたというのが信じられないようなものをミスというのですから。

そんなこんなでヘロヘロ、ボコボコだったんだけど、待てば海路の日和ありといいますか、ようやく先日、現地ローカルの仕事が決まって稼働開始。それもなんとルナパークだそうです。ネイティブの若い子の機関銃のような英語の嵐で、よくわからんまでも、でもカルチャー的に明るいオーストラリアであるし、学校でも職場でも暖かく迎え入れ、引っ張ってくれる人々に恵まれて、現在徐々に上昇中という感じらしいです。「一段落」というのはそういう意味です。

思うのですけど、結果なんかどうでもよくて、「やりたいこと(渡豪)をやった」と言うだけで、今年は大勝利だと思いますよ。それでどんなしんどい思いをしようとも、後でなにかに結実しなくとも、そんなのどうでもいい。
だってどこで何をしてても、地球の重力加速度は1Gであるのと同じく、どこだって生きるのはしんどいです。でもやりたいことをやった、その反動のような形でしんどいのは、まだ諦めもつきますからね。僕だって、34歳で弁護士辞めて、なんの成算もなくこっち来たけど、「来る(行く)」ということ、そんな馬鹿なことをやってしまうことが、やりたいことであり、あれをやった結果でどうなろうとも、例え野垂れ死にしようとも、それは納得できるわーと思ってましたし、今でも思ってます。先に美味しいものを食べて、あとで料金を払うのは当たり前だろってことで、まずは美味しいものを食べるのが大事。美味しいものは何かを知ること、決めることが先決。

長々書いちゃいましたけど、彼女だけの問題ではなく、むしろ日本のみんなを代表してカホちゃんが戦ってるような感じがしたので、述べてしまいました。

一括パックそのものは、既に2年のキャリアがあるので、大して教えることもなかったです。20年前は、まだトラベルテンとか、トラベルパスのレッドが~とかいってたのがOpal Cardになって、TripViewその他のアプリを使いこなして~ってくらいです。

シェア先は、その昔滞在してたときに仲良くなったインドネシア人の女の子がたまたまオーストラリアに戻ってて、そこで1ヶ月だけ共同生活ということで、マッコーリー大学の近く、Marsfieldの一軒家の宿泊設備のとようなところに。
てかさ、はるか昔の海外の知り合いにそう言ってもらえるのって凄いですよ。覚えられて無くても当たり前なのに。そのあたりいろんな人に愛されてる彼女の人徳がわかろうというもの。

撮った写真も少ないのですが、一応。
Railway Squareのバス停にて 

Marrickvilleまでいって、ランチ。Phoもそうだが、かた焼きそばが美味しいんだよね。

同じくMarrickvilleのベトナム系の食料品店で。アジア系野菜が安いのですよね、西のサバーブは。

Marsfieldの一時滞在場所までお送りして
一ヶ月だけって話だったけど、住めば都で居心地よくて、今もいるそうです。

なんか見たこともないきれいな植物が咲いてたので

お見送りしてくれて。なんかデジャビュだなと思ったら、日本での帰省オフの最後はこんな感じだったような気がするね。

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