飯村淳平くん来訪

2002年WH渡豪。シンガポール勤務3年をはさんで、今は再入国して大学生活。
「普通」ではなく「普遍の人」である彼は、永住権ですら退屈な安定志向に見えてしまう次世代パラダイムの申し子のような。

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淳平くんの体験談はここにあります。

2012年2月にワーホリで来られ、サーフィン三昧を堪能、紹介文でも書きましたけど、オーストラリア人に馴染んだというよりも、「オーストラリア人になってしまった」くらいの感じです。かといって特に変わったところはなく、いたって普通の人なんだけど、ただ「普通」というよりも「普遍の人」でもある。日本とかローカル普通よりも、人としての普遍性の方が強い。

紹介文で書いたので重複は避けますが、なんかしらないけど彼の場合、日本毒や自意識毒の屈折が弱くて、目の前の現実を子供のようにストレートに感じられるし、妙な解釈もしない。だから素直に溶け込める。サーフィンを鬼のようにやってるんだけど、それも「(自然と戯れるのが)面白いから」に過ぎず、もう子供がムキになってのと同じ。

そういえば彼の武勇伝=全財産60ドルでラウンド開始(パースに飛んだ)という、ラウンド開始最低予算記録は、たぶん、いまだに破られてないでしょう。なんでそんなにオケラになったの?といえば、ガールフレンドだった女の子がブラジルに帰るっていうんで、「男なら~」で、最後の大盤振る舞いをして大散財したからだそうです。いやあ、男としては正しいよ、それ。

6-7年ぶりに再会したんですけど、彼の抜けるようなオーラはいたって健在でした。相変わらずの屈折度の少なさ。

彼は現在ニューカッスル大学(のファウンデーションコース)に在学中。
まずはこれまでの経過で、WH後どうしたの?話でいえば、帰国してから、海外で働ける場所ってことで、日本の大きな建設会社に入ってシンガポール勤務を3年。彼はもともと高卒から5年間、日本でみっちり電気工事やビルのメンテをやってましたから、スキルはあるのですね。

何を思ったか、そこからいきなりオーストラリアに戻って来て大学生活を。多分貯金はたいて一千万近い出費になると思うのだけど、なんでそこまで大学に?というと、「いやあ、大学生活って、一回やってみたかったんですよね」「だから今、すっごい楽しいですよー」とか。
要するにキャリアになるからとか、安定してるからという理由ではなく(そんなんだったらWH前も、今回の渡豪前も十分に安定してた)、理由はひたすら「面白そうだから」。ね、ここまで普遍的だと逆に凄いでしょう?「それ以上考えない(考えはするだろうけど、重大視しない)」というのが、「普通の人」にはなかなか出来ない。

かれこれ電気工事やビルメンテキャリア8年(海外キャリア3年)だったら、今すぐに永住権申請しても取れるんじゃないの?あるいは労働ビザなんかすぐ取れるんじゃない?とか思われるので、その旨いうと、彼もわかってるみたいなんだけど、あんまり興味ない感じ。

それ(オーストラリアの永住権)よりか、「次はアメリカでも一回働いてみたいんですよねー、どのくらい先端いってるのか知りたいし」「その次はブラジルにも行ってみたいんですよ」って語っておられました。

はー、なるほどね、と思った。
ドバイ行ったときも感じたけど、「グローバリズム」とかいちいち言葉にして言うのがこっ恥ずかしくなるくらい、今は、世界各国で働けるし、敷居も低くなってる。行きたい国にいって、働いて、見聞広めて、楽しい思いもして、それでいいじゃんって感じ。もう事実上、世界で一つの国みたいになってて、国内移動くらいの感じでしかない。「国」というのもオワコン化しつつあり、幕末の頃に、「もう藩とか幕府とか言ってる時代じゃないんだ」というのが、当時としては誰もついていけない、めちゃくちゃ先進的な思想であったけど、結局はアッという間にそうなっていったように。

確かに、そんな世界観だったら、永住権ゲットだって、冒険というよりは、「退屈な安定志向」にしか見えんよなあ。

ただ、これだけ将来について小気味いいくらい漠然としてて、自然体でいる淳平くんなんだけど、「日本に帰って働くという選択肢」だけは「無いですね」と即却下。
なんで?と聞くのも野暮なんだけど、要するに、「つまんないから」なのでしょう、いろいろな面で。国内にも就職の話があったらしいんだけど、「あそこはいい波が来ないし」で、以下、「いい波とはなにか」論が始まったのでした。

彼にはあんまり自覚ないのかもしれないけど、次世代パラダイムの申し子のような人なんだなーと思ったのでした。この自覚がないとか、力んでないって部分が申し子の申し子たる所以で。

でも、こういう人、増えてますよね、確実に。
特にAPLaC界隈には多いですけど。

淳平くん、顔が安定してて、何枚撮っても基本同じなのですね。
たくましく日焼けしたオージー風。でも、キャップをかぶってるせいか、大リーグで頑張ってる日本選手みたいでもある。

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