2023年初夏の日本帰省記(4) 5/31 京都駅周辺~会社帰りの一杯風オフ

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このオフは徳原くんが言い出しっぺになってくれて、日程調整などもやってくれて、僕はとても楽ちんでした。最後の待ち合わせ場所キメくらいで。

もともとは徳ちゃんが東京に帰らなきゃいけない(会社の都合で)、5月までは確実にいるから5末にやろうということで、こうなりました。結果的には移動は8月くらいになりそうで、そこまで焦ってやることはなかったんですけど、でも善は急げじゃないですけど、やると決めたら待ってることもないですよね。英語圏のCMの定番のあおり文句で、”What are you waiting for?”(キミを何を待ってるんだ?=とっとと動け(買いにいけ))というのがありますが、ホントそう。

待ち合わせ場所は、京都駅烏丸口(京都タワーのある北側、表側)の地下街で、地下鉄北出口付近。理由は、わりとリーズナブルな飲み屋さんがありそうなエリアで、かつ雨模様なので濡れずにいけそうな地下街ルートという。

掲示板やまとめページに載せた図を。

余談:京都と”浮需”と進々堂

ちょい筆を滑らせて余談を書きますが、待ち合わせポイントに昔は「進々堂」があった(今は地上のバス停センターにあるらしい)ようです。京都の「進々堂」というのは地元では昔っから有名で、どのくらい昔からかというと、大正時代くらい?京大そばの百万遍にレトロでカッコいいカフェがあって、北白川に住んでたころは、ふーんと横目で見ながら入ったことはなかった(あ、友達が京都見物に来たときに相伴したかな?)。あと、三条河原町にもあったかな?で、今は調べてみると、10店舗くらいあるみたい。もとの京大そばは、「京大北門前カフェ進々堂」という別法人みたいです。ちなみに「駸々堂」というのは書店・出版社で全然別です。

僕個人としては、そんなに思い入れはないのですが(食べた記憶も、美味いかどうかの記憶もない)、ただ、なんか「京都っぽい」なと。一言でいえば、伝統と最先端という両極端がごちゃ混ぜになってるのが京都。進々堂も、創業は大正2年で、若いカップルが三高(京大)の近くで開店し、10年後に2年間、日本最初のパン修行留学生として欧州で修行(HPの歴史ページより)。いわば時代の最先端。それをわりと京都は受け入れる、あんま抵抗ないのよね、この土地の気風は。

京都って、日本の伝統のラスボスの巣窟(数千万信徒を抱える本願寺やら社寺仏閣、華道茶道の家元総本山、料理や技芸や祇園やら)です。石を投げたらラスボスに当たるくらいその世界での王様だらけ。さぞガシガシに伝統オンリーかと思いきや、そうでもない。島津製作所やふじさんのオムロンも京都、日本で初めて女性下着にフォーカスした(当初は経済界でさんざん馬鹿にされたらしい)ワコール、そして任天堂。任天堂なんか伝統と先端のミックスですね。もとは東山界隈に多い歌留多屋さん、花札屋さん。伝統バリバリ。それがゲームに進出して、前に何度かエッセイで書いたけど、とにかくいろんなことに挑戦して生き延びてきた会社。

伝統バリバリのくせに新しいものに違和感が少ない、保守的ではない。昔から共産党が強い土地柄でもあるし。でも、これ話が逆じゃないかな。仏教にせよ、なんにせよ、最初は最先端だったわけですよ。それまで掘っ立て小屋みたいな日本家屋(登呂遺跡みたいな)に、いきなり朱塗りの大きな建造物なんか超絶違和感があったと思う(小松左京がそのテーマで一本ショートショートを書いている)。京都の1200年は、都であるがゆえに最先端を最初に洗礼のように浴び続けた1200年だから、もう慣れてるんじゃないかなー。

それと京都は、実需と並んで「浮需」とでも呼ぶべき要素が大きい。そんな経済用語ないけど。地に足についた実際の需要(地元民が今日食べる食材を買うとか)ではなく、観光客が浮かれて買ってしまうとか、カップルデートで見栄張って入ってしまう店とか、どっかしら「ほんわか」「ふわふわ」した浮薄な需要が京都は多い。一つは観光客が多いことだけど、もう一つは「学生が多い」。

人口密度でいえば多分日本一でしょう。京都市のなかに大学、短大全部ひっくるめて38もあるらしい。まあ、「京都市」というのは実はかなり広く、相当な山奥、村上春樹の「ノルウェーの森」に出てくる療養所なんかも多分京都市になるんじゃないかって思われますが、いわゆる市街地は狭い。北大路から、東西南北の大路で切り取ったら、東京23区のうちの1区、あるいはその半分くらいしかないんじゃないかなー。基本全部歩けるもん。そんなところに若いのがうじゃうじゃいて、ムードに浸りたかったり、ぽい感じになりたかったり(70年代に京大隣の進々堂でクロワッサンと紅茶でサルトルを読むのがカッコいいとか)、「浮いた需要」は常にあり、それが進々堂の追い風になってるんじゃないかなーと思った次第です。

余談長くなりましたー、すまん。地元民(ってほどでもないけど)の京都紹介でした。

会社帰りの風情

さて、待ち合わせに10分以上早く着いたら、さすが幹事。徳ちゃんが既におり、ほどなくして水貝くん登場。
暇にまかせてまずここで一枚

さらに待つほどのこともなく、村田さん、ふじさん登場。また一枚

村田さんが僕入で撮ってくれた。とっておきのドヤ顔ショットで。

ほんじゃ、行きますか、どこかがいいすかねーで、物色してたら、バイト風の若い人が客引きを。メニュー一冊持って、こんな感じで~とか、お通しとサービス料どちらもかけられる店が多いとか、セールストーク。なかなか手慣れた感じで、好感は持てましたけど。
さすがに顔を出すのは失礼なので、ぼかしておきました。最初顔だけボカしたけど、全部ボカしました。情報的には「こんな感じ」というのが分かればそれでいいので。

とりあえずほかも見てみたいし、決めたらまた教えるわというと、どうも歩合制らしく、私を探してくださいと。ふと見ると、同じユニフォームを着ている他の人もぞろぞろ歩いていて、ああ、なるほどねと。

ということで他も(アテもないのだが)、見る。
昔はもっと路地裏とか沢山あったんだけど京都駅周辺が整備されて、大きなビルやホテルが建っていくなかでなくなってしまいました。この塩小路のあたりはまた多少あるかなーという。

しかし、このくらいの時間に皆でぞろぞろ飲み屋探しはいいですねえ。5時の退社時間あとの、初夏の夕暮れ、雨がちだったけど、このときばかりは晴れてくれて、風が気持ちいい。

僕にしてみれば30年以上やってなかったことであり、その感覚は、「子供の頃によく遊んだ」かくれんぼとか、だるまさんがころんだとか、そのくらいの感じ。浮き浮きするなー(笑)。

日本は飲み屋が多くていいですよねー。その分公園で話ができず、リラックスしようと思うと金使うしかないのがクソなんだけど。でも、オーストラリアでは、パブとかあるけど大味なんですよ。料理も酒も大雑把だし。店によっての違いもほとんどないし。そもそも店が少ないです。
この京都駅がオーストラリアのシドニー駅(セントラル駅)だと仮定すると、この駅の周囲に飲み屋(パブ)は、多くて10軒くらいじゃない?ほんとないよ。日本の雑居ビルみたいに一つのビルに10も20も飲み屋があるなんてことはない。

居酒屋はIZAKAYA(ブラッセリー)としてオーストラリアで人気ですが、10年くらい前かなー日本旅行で病みつきになったオージーが「イザカヤ」という単語を覚えて、それだけのためにまた日本に行ったり。ニセコのオージー資本開発がベースで、日本旅行が活況になったという側面もあるけど、もともとあいつら年に一回は1ヶ月くらい海外旅行するし、わからなくてもビビらないでガンガン行くしねー。

しみじみ見てると意外とあるもので、九州系メニューメインの店もありました。
あと、飲み屋かと思ったらレコード屋だったのがこれ。60-70年代メインですねー。

適当に見て、まあ、さっきのでいいかってことで、今度はさっきの客引きの人を探す。誰でもいいんだろうけど、努力には報いてあげたいしって。ほどなくして見つかり、店に案内してもらいました。

なるほど、これは客引きでもせんと見つからんわという、雑居ビルのなかのワンフロア。全席個室というのがウリなんだけど、昔のカラオケボックスみたいな感じもする。

席について、日本に来たら日本名物が見たいなーと、ヘンなガイジン化した僕のリクエストで、まず、古式ゆかしき日本風「名刺交換の儀」。

続きまして、「おっとっとお酌の儀」。
以上、古来の礼法どおり滞りなく済ませたところで、乾杯の儀

あとはあれこれ歓談。

肴はそこそこ美味しかったですよ。リーズナブルだし。メニューを撮ったのは、メニューが一つしかない(QRでオーダーするからいいのかもだけど)ので、撮って自分であとで見ようと思ったから。でも、あとで見返すといい記録になるな。

そんな真剣に美味しいものを期待してたわけではなく(宮崎に美味しい海鮮の店が海沿いにあるらしいし)、雰囲気を味わえたらいいやってくらいだったけど、でも、美味しかったですよ。

湯葉サラダ(湯葉もんが多かった)とたこわさ

飲んで、食って、喋って、、という別に解説の必要がないいつもの感じですが、内容は、さきの掲示板でちらと書いたように、外に目を向ければいいじゃんってことは言ったかな。
去年に会ったインドの千絵ちゃんも即答でいってたけど、これからはもうアフリカ一択。世界中の気の利いてる奴らはとっくの昔に行ってるでしょ。まあ、そこまでぶっ飛んでないなら、どの国がいいのか調べてもいいんじゃないの?と。
例えばテキトーに考えるに、マレーシアとかインドネシアとかどう?よう知らんけど、BRICSが旗揚げしたら、速攻食らいついてきたのがこの2カ国、アメリカと縁切りしたいでしょうしね。アジア通貨危機で、育ち盛りの国内経済をハゲタカファンドに食い荒らされてめちゃくちゃにされて、国際山賊のバカヤローと叫んでたのが、当時のマレーシアのマハティールだったのは今なお記憶に新しいところ。そのハゲタカの急先鋒にいたのがジョージソロスだったのも誰でも知ってる話。だから「他人の国にちょっかい出すなよ」という意識は強い。脱ドルもせっせと勧めてる。
それと、この2つは昔から、地元国民、華僑系、印僑系の三位一体のバランスで成り立ってるから、中国とインドが出てくるこれからに適合しやすいこと。慣れてるんだよね。また日本企業も沢山進出してきてるし、そこそこコネはあるだろうし。ま、それが正しいかどうかは全然保証の限りではないが、こんな感じで、世界各国つらつら眺めて頭に入れておくといいんじゃない?あとは実際に見てくるとか。知らなきゃ話にならないんだからさ。
日本もまず間違いなくBRICS陣営になるでしょうけど、「昔の女」の精算みたいなのですったもんだしそうだけど、でも最終的にはそうなる。なぜって日本の石油の99%は中東(サウジとUAEほか)から輸入しており、今や中東は完全BRICS側だし、中東が石油売らんとなったら日本は即死。備蓄が1年分あろうがなんだろうが、そういう声明をちらとでもサウジあたりがした時点で、円や国債や企業価値やらが暴落するでしょう。金融なんか基本「風評」ですから。

ま、でも、そんなのは飲み屋での馬鹿話の一環ですよー。別にシンポジウムやってるわけじゃないんで。

2時間枠(混んでたらそうなるらしい)とのことで、適当に切り上げました。
気になるご予算は一人2800円くらいで済みました。そいえば確認してなかったけど、支払いした徳ちゃんかな?端数揃えるのに自分でかぶってとか、してない?それは本意ではないので言ってね。

さくっと終わったので、時間的にもう一軒って感じだったけど、そこをすぱっとやめるのがいいかなってことで、解散。あとは「おかわり」ってことで、今日、おやすみだった長田くんにまかせましょう。

では、また来週(再来週)。

 

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