New Face : 加藤すみれさん

New Face : 加藤すみれさん
以前来られた五百川(いおがわ)さん(体験談)のご紹介
森羅万象を「好き!」と思う気持ちの強さが、強い前進トルクを生む

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加藤さんは、以前来られた五百川(いおがわ)さん(体験談)のご紹介です。職場だったかな、で知り合って、APLaCのことを聞いて。

僕としては、五百川さんの帰国後の消息が聞けて(相変わらず飄々とやっておられるようで)、それがうれしかったです。おー、やっとるなあって。

さて、加藤さんですが、歯科衛生士としての資格を取得後、みっちりローカルの歯科医で5年間働いておられました。そしてドラマありの退職、以後、渡豪資金稼ぎに、ここでもみっちり各地のリゾートバイトをされておられました。

一般の留学エージェントに訪ねてまわると、最低での200万資金はいるとか言われて、もう無理ぽって感じだったんだけど、五百川さんと知り合い、APLaCを知り、僕とメールを始めたときに、(1)70万あれば足りる、(2)英語の準備なんかいくらやっても追いつかないから、とっとと来たほうが早いという二点にピピッときて、そうか!!と。

僕の方は、ああ、なんてレスポンスの早い人なんだって思いましたね。自分が何を知りたいか、自分に何が必要なのかよくわかってる。それもかなりクリアにわかってる。だから反応が早い。

この人、かなり仕事ができるんじゃないかなーと思いましたね。精神面としてウジウジしたところが無いってのは大きなポイントなのですが、それ以上に、Aという物事を実行するためには何が必要なのか?を、突っ込んで考えられているからです。問題点や障害点を予めクリアにしておくというのは、実務の基本ですが、意外と誰にでも出来ることではない。「要はコレとアレが揃えばいいんでしょ」って具合に落とし込むには、常日頃からすべての物事をクリアに見てないと出来ないです。
普通はそこまで絞り込めないから、「なんかもっと他にあるような気がするんだけど」とか曖昧に思って、じゃあ「他」って何よ?というとわからない。そこまで実行段取りが詰められてない。それを加藤さんは、「打てば響く」ように「おっしゃあ!」というレスポンスが来て、心地よかったです。要は金の問題と英語の問題、この2点に尽きる!(あとは考えてもわからないから、考えるだけ無駄)と見切っておられて。

なんでそんなにパキパキとレスポンスがいいの?といえば、やっぱ個人の歯科医院でみっちりやってきた経験でしょうねー。聞いたらかなり頑張ってたみたいで。
加藤さんは、滋賀の能登川というところの出身で、僕が大昔に岐阜と京都で遠距離恋愛してたときにいつも通過してた駅なので親近感ありありなんですけど、そういう地方の歯科医で衛生士兼事務職をやるというのは、専門技術よりも事務職部分、それもこのお客さんはこういうキャラでとかいう接客部分が大きなウェートを占めるでしょう。それと、ともすれば暴君的になりがちな個人の殿様の「先生」(僕も同じ先生業だったからわかるが)の板挟みになれば、それはそれは実務能力つくでしょうよ。最後は4人いたスタッフが減らされて自分一人になって4人分働いて~というハードぶり。

でも、話を聞いていると、この人、歯科衛生士は世を忍ぶ仮の姿、とまでいったら大げさですけど、まあ「世すぎ」(世間で生計をたてるための方法)でしょう。この人には前に進む力が強く、それは虫を追いかけてだーっと走っていく少年のような前進感です。前進パワーがあるから、仕事もきちんと出来るのでしょう。

ただ、なんでそんなに前進したいの?という本質部分にについては、むしろリゾート仕事(特に軽井沢)が関わってるような気がします。あそこで、多くの自然に触れ、植物に強い興味を示し(こちらにきても、あれはなんて木ですか?と聞かれました、全ては答えられんかったけど)、また、海外から働きにきているネパールとかミャンマー(だったかな?)とかとの交流とか。
英文履歴書作ってるときも、下書きになる日本文で、趣味の項目に、愛犬のパグ犬が好き、てか生きてるものすべてが好きって書いてて、ああ、この人はって、なんかわかった気がした。つまり、この世のすべてが好きなんでしょう。動物も、植物も、人も、食べ物も、森羅万象が興味深く、面白く、そして好ましく感じる。だから追い求める。だから海の外にも出ていく。虫取り少年ダッシュですよね。

僕の推測なんですけど、衛生士時代に異様に頑張っておられたのも、根っこは虫取り少年じゃないかと思う。そりゃ「仕事して一人前」「専門技術を活かした仕事」とかそういう「能書き」やらレトリックはあったと思うのだけど、一番の原動力になったのは、目の前で「歯医者やだよー、こわいよー」と泣き叫んでる子供だったりしたんじゃないかな。「怖くないよ~、痛くないよ~」って話しかけて、なだめて、この子の不安を少しでも取り除いてあげるとか、そういう一つ一つの目の前の世界の実相そのものが、加藤さんのモチベーションの原点ではないのかな。「仕事だから」という観念的なものではなく、個別的に必要があり、そこに守るべきなんか良きものがあるから、やってしまうという感じ。違うかな?

「頑張る」とかよく言いますけど、「頑張るために頑張る」なんて限界ありますよ。頑張るエネルギーを供給するもの(モチベーション)がないと。でも「モチベーション」とかカタカナで書いた時点でなんか曖昧で文学的な話になるのですよね。わかったような分からんような話になる。それよりも「好き!」って気持ちを鮮烈にしていった方がいいです。あれが好きとか、これがいい感じやねとか、すげー!とか、自分の中のそういう気持ちを大事にして立たせてやると、それがすなわちモチベーションですから。そう考えたほうが実践的。

さて、素顔の加藤さんは、そんなバコーンと弾けた風ではなく、ちょっとはにかんだ少年風なのですが、内蔵されている前進トルクが強いので、シェア移動の日にバッパーに僕が行ったときも、既に仲良しになった他の外国のお客さん達と別れを惜しんだり、ハグしたりしてました。おお、いつの間にって感じだけど。

一括パックの行程や、シェア探しの紆余曲折なんかでも、飲み込みは早かったですねー。なるほど、そうかと。カリキュラムの効率性なんかも一発で理解してたし。
シェア先はいろいろ悩んだ挙げ句、直感で、Chatswoodの三人部屋。同室の子がすごいいい感じだったんで、と。

あ、そだ、最後に職探しの際の電話でもアドバイスしたことだけど、これあまり言ったことなかったんで書いておきます。
仕事でもなんでも失敗していいよー、てか失敗して学ぶために来てるんだから。あれこれいろいろな体験をして、浮いた沈んだ、泣いた笑ったを重ねていけば、それが修行になるし結果的に人間力もつく、、、ここまではよく書くんだけど、さっきのモチベーションの話といっしょで、「人間力をつけよー!」とか思ってもイマイチ心に響かないのよね。なんか道徳の教科書っぽくてリアリティないでしょ?
だから、そんなときは、「ネタになる」って思ったほうがいいよと。これは日本に帰ったときにバカ受けしそうだなー、いい話のネタになるかもなーって思えばいいです。ネタ集めのためにあれこれやってると、それって結果的に失敗の許容=修行=人間力養成になります。言い換えた方がわかりやすいですよ。

初日バッパーのチェックインを手伝ったあと、近所のスーパーにて

これも定番と化しつつあるライカードのジェラート

Paddys Marketの前で

Burwoodの中華でランチを

同じくBurwoodの公園にて。ここでシェア探し講座をやりました。

 

シェア先はChatswoodの駅前の高層マンション

 

 

 

 

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