New Face 山下さくらさん

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New Face 山下さくらさん

弱冠20歳のさくらさんは、青学で「理工学部物理数理学科」在籍という理系女子ながら、劇団サークルでも頑張っておられます。お越しになる前のメールのやりとりで「ガラスの仮面」「累(かさね)」とか演劇マンガネタで盛り上がりました(笑)。

今回は、6週間しかないという予定ながらも(なんでも出席が義務付けられている教職のオリエンがあるらしい)渡豪。一括パックの「→そして、何でも一人で出来るように強くなりたい方」という一文に惹かれたそうです。

そう自分で思うくらい自己評価は厳しいらしく、「(もうハタチなろうとするのに)”自分は一人じゃ何もできないのではないか”と思うほど頼りなく優柔不断」だから、今回を「自立を図るきっかけ」にしたいという意気込み。いやあ、僕もねー今年の6月で58になろうとするに、我ながら頼りなくて「年食って上手くなったのは言い訳だけじゃん」とか思いますし、日々自分で自分に蹴り入れてますからねー、誰でもそうですよ。誰でもそうだから何もしなくていいってことはないんだけどね。

でも、こう書かれると、こちらとしても「頑張ろうじゃん!」って気になり、12週条件満たしてないけどバッキバキに割引して、おまけに「今度受けるTOEICで前回よりも1点上るにつき1ドル割引」にしたり(結果、30ドル引き)。

しかし、お会いしての一週間、さくらさん、そんなご自身で思うほどではなく、別に普通にいけてる、それがこの一週間でかなり伸びたと思います。

初日のレクチャーのあと、近くのバッパーのチェックインを手伝って、バッパーの中を(なぜか僕が)案内して。 屋上でのスナップ↓。う~不安~って表情で。

バッパーの裏手にあるスーパー(Tramshed)に案内して、まだ気分硬めだからほぐすために、定番のイタリア人の町ライカードの定番ジェラート(過去何人も連れてってるとこ)

少しほぐれましたねー。やっぱ美味しいものは偉大だ。

翌日は、学校見学(てかもう日本にいる時点で手続きは済ませていたので案内と顔見世に)のあと、「鬼のように集中して電車バス乗りまくる」「60分ルールの体得」という実地トレーニングを。以下の記録のように全部で8回乗ってるんだけど、右端のチャージをみると実際に払ったのは3.46ドルのみです。本来10ドル以上かかるところが3分の1くらいに圧縮できる。

最初の頃のセントラル駅

チャイナタウンの路地裏で撮ろうとしたら、すかさずポーズ(見えにくいけど、背景にぶら下がってるオブジェと同じポーズです)、さすが演劇部。↓

Burwood駅周辺で福建炒飯と雲呑麺 もともとBurwoodは中国系多かったんだけど、その度合も進行してて、英語全然喋れないウェイトレスさんでした。英語喋ると、「ちょっと待ってね」と英語の喋れる「秘密兵器」のような留学生らしきバイトのお兄ちゃんが応対してくれました。

帰路の駅のホームでは既に余裕も(笑)

と、慣れたところでシェア探し講座と翌日からの「はじめてのおつかい」的な旅が。でも、山下さん、演劇部だけあって、いざとなると、すっごい声量のある腹式呼吸が出来る。この一年で一番じゃないかなー。やはり日頃の修行の賜物ですねー。

とは言っても、行く先々で道に迷ったり、困ったり。スマホ使いこなせる山下さんだけに、「作戦司令本部」にいる僕との間で膨大なSMSのやり取りがありました。こんだけフル活用したのも珍しいくらい。いや、便利な世の中になったもんです。

とまあこんな感じで、あれこれと。特にTripviewはバスや電車の現在地点が刻々と表示されるから、本人が乗ってるハズの便を特定できたら、遠隔で指示できるので便利です。

というわけで山下さんのシェア探しの旅は続き、初日で6件みて快調ながら、翌日範囲を広げて果敢にチャレンジ(なんせ木曜始まりの変則なので時間がないのだ)、でも迷って迷ってボロボロになって(笑)。

そんなバスなんか、日本の地元民だって難しいし、それが海外の、それも来て数日でやってるんだから失敗して当然、むしろ失敗慣れ、リカバリー慣れする方にシフトした方がいいです。
「ああ、わからない、どうしよどうしよ!」となっていたのが、「あれー?おっかしーなー、わはは」とふてぶてしくなればいいんだけです。

山下さん見てて思ったけど、今の20代とか30代って、皆さん健気に真面目でいらっしゃいます。僕らのように、まだ日本がヤバくてちょい悪だった頃の日本人からみたら、思い詰め過ぎ。

だからちょっとづつ、ちょっとづつ、ゆるめていくといいと思います。

というわけで元気回復はゴハンだ!ってことで、疲れ果てて帰ってきた山下さんを迎え、夜遅くに車乗って最近みつけたリーズナブルなところに。今回中華が多かったけど。

当然食べきれないから、Takeawayの箱に入れてもらって明日のゴハンに。この手打ち麺焼きうどんみたいなのが特に美味かったです。餃子も10種類くらいあって、見えないけど具は茄子。茄子を熱すると田楽状のペーストになるけど、それが入っている餃子でした。

そんなこんなでシェア先も決まり、今まで何人も(ミズキさんとか、鎌田さんとか、咲也子さんとか)がいるドンちゃんの森の山小屋シェア。

やったぜV!

ドンちゃんに撮ってもらったんだけど、思いっきりピンぼけで、まあこれも何かの記念ということで。

山下さん、ご懸念になるように「一人じゃ何もできない」わけじゃないですよ。全然出来てますよ。わー、どうしよー、不安だー、信じらんないとかいう割には、いざとなったら一歩も退かずにどんどん行くよね。そこは凄いんですよ、それはもともとの資質なのか、それとも舞台度胸からきたのかな?いずれにせよ、不安で心はビビるんだけど、だからといって行動はビビらない。そこはすごーい資質ですよ。

成功呪縛と失敗耐性~完璧なのではなくふてぶてしいだけ

ただ問題があるとしたら、「うまくやらねばならない」という呪縛が強過ぎることだと思います。成功呪縛。これは山下さんだけではなく、先程書いたように今の20代~30代に共通するように思われます。あ、、、もしかして年齢を問わず、日本在住の日本人に共通する特徴なのかも。

多分ですね、うまくやらねば~って思い続けている限り、自立した感は得られないんじゃないかな。

自立して、何でも一人でこなしているように見える奴って、何もかも完璧にこなしているわけではなく、単にふてぶてしいだけって気もしますね。

自立(≒ニアリーイコール)未知の水域へ入っていくことと思うのです。勝手知ったる自分のエリアだけで何もかも自分で出来たって、あんまり自立感はないでしょ。自分の部屋で着替えが完璧にできようが、布団が畳めようが、それがどうした?でしょ。やっぱ、自分の知らないビジネスやら地域に行っては、一人ぼっちで成り立たせていくあたりに「自立」感は出て来るのだと思います。

で!当然ながら何も知らない領域では、知らないがゆえにたくさん失敗するわけです。「え?!」みたいなことの連続。でもそこで何でも完璧にやらなきゃって思ってたら精神的に持たないですよ。とりあえずしょっぱなから30連敗くらいするわけですからね。

だもんで、傍目には何かも一人で完璧にこなしてるように見える人だって、リアルに過程をみてたら実は失敗の連続。そこは誰でも同じ。

ただ一点違うのは、それをあんまり気にしない、ふてぶてしい、って点だと。気にしないから波状攻撃のようにトライしまくり、失敗の海を高速で乗り越えてくるから、ぱっと見にはいかにも悠々と切り回してるように見える。でも「悠々と」というよりは、単にふてぶてしいんだと思う。気にしてない、織り込み済みって。

僕もこれまで畏敬すべき友人や先輩、師匠などを見てて学んだのは、その失敗耐性の強さです。「はあ~?」って呆れるくらいメゲない。とにかく「懲りない」。

優柔不断もこの裏返しじゃないかな。完璧に成功しようと思うから、わずかな懸念にも心が揺らぐ、だから決められない。即断即決でパキパキやる人って、最初から完璧にいくわけねーじゃんと腹を括ってますよね。決めるにあたっても、失敗は当然予想の範囲だし、むしろ同じ失敗するなら、どれが一番笑えるかな~くらいの感じで決めている。

ところで、最悪になったときに「何が一番笑えるか」って決め方(最悪比較法)すると、心の中で本当にやりたかったことが浮き上がってきますよ。肚も座るし。

というわけで、シェア移動したらすぐにエクスチェンジの張り紙を貼りに行ってた山下さんでした。もうあと5週間しかないけど、頑張って!

↑SMSで送ってくれたもの。イラストが可愛い。電話番号は個人情報だからさりげに消しました。

ところで、これまでFBで書いてたけど、やっぱブログの方が、文章と画像がシンクロできて説明しやすいです。

※このアーティクルは(当たり前だが)ご本人の許可を得て書いてます

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