日本帰省記06月02日(2) 中野でのセミナー&オフ

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遅れちゃまずいよねーで頑張って出てきたら、なんと1時間半前に着いてしまってどうしましょ?でした。
とりあえずご挨拶でもと、会場を提供してくださった東京CPA会計学院の副校長さんの高橋さんに。1時間半前は礼儀知らず過ぎるだろーとか思ったけど、嫌な顔一つされずに応対していただいて。

お会いするのは初めてだったんだけど、いきなり巡航モードというか、普通に世間話が始まって。学校や会場を案内していただいて。

今日の会場になる5階教室 

いいなーと思ったのは、生徒さんがくつろげるスペースが整備されてていい感じ。

で、またここで一枚  

会ってすぐ高橋さん面白い人だなーって思ったんだけど、何が面白いのかよくわからず、でも今書いててわかったんだけど、武道でいう「無拍子」みたいな感じで、構えがないのですね。物腰柔らかく、温厚に喋られるんだけど、溢れんばかりの営業用のスマイルをするわけでもなく、むしろ無表情に近いくらいですっと言葉が飛んでくる。

その構えのなさがいいなーと思ったのでした。この人、たぶん、誰に対しても、何を喋るにしても同じなんだろうな。誰に対しても対等で、水平目線で。普通、社会人というのは、相手と自分との上下関係や距離感を推し量ったり、忖度したりして、適正なスタンスや構えを作るもんだけど、高橋さんはそれをしない。もちろん節度ある社会人としてある程度はやってるんだろうけど、その度合が少ない。人と人は対等である「べき」とすら思わず、対等以外の何があるの?って感じ。
学者さんとか、士族(弁護士とか)にときに見かけるタイプで(僕もそうなのかもしれないけど)、御本人は業界では変わり者だとか言うけど、人としてきわめてまともな。

少なくともAPLACのオフの世界では普通な。ここでは相手によって態度を変えるのを良しとしないタイプ、上には媚びて下には高圧的ってのが嫌いなタイプが多いからジャストフィットだと思います。

饒舌なんだろうなーと予想してたけど、違った形の饒舌さでした。立て板に水の流暢系ではなく、訥々としてるくらいなんだけど切れ目がない。そしてすべての言葉を全部自分でその場で考えて出しているのがわかるし、そこに思考の連続性という強烈な接着剤があるから、結果的に饒舌になるし、ついつい聞いてしまうのですよ。おもしろいなーって思った。

さて、高橋さんのセミナーの前に、まだ人も集まってなかったこともあったので、軽く温めるために、僕が一人ひとりに聞いてインタビュー形式の自己紹介とかやってたら、途中でどんどん人が増えて、1時間くらいかかってしまいました。でも、良かったです。僕がけっこう突っ込んで聞いたので、人となりがよくわかって。

でもってみっちゃん恒例の福引クジ&サンタクロース的なプレゼント大会。前は、シドニー飲茶オフでもやってくださったけど、その準備といい容易なことではないですよ。

満を持して高橋さんの経済セミナーになるのですが、僕は面白かったけど、みなはどうかなー(笑) やっぱねー、経済とか会計とか、頭の中にある程度フォーマット(や論理則)が出来てないと、ルールを知らないスポーツを観戦してるようなもので、難しいですよね。

んでも、こうやって慣れていくしかないって側面もあります。何度も聞いてるうちに頭のなかに座標空間みたいなのが出来てきて、いろいろな概念が収まる場所に収まっていくと、「わかる」という感覚になるでしょう。でもそれを作るまでは、わかんないけど触れて慣れて自然と覚えるというプロセスがいる。

ただ、お話は非常に興味深いものでした。
ご著書の内容をベースにして、さらに付加してて。単式簿記から複式簿記になったことの革命性(お金の変化の「原因」までかけるのが複式)からはじまって、経済問題を会計的なアプローチで解明しようという、ありそでなかった新メソッド。でも、経済と会計とで何が違うの?というトバ口ですでに迷子になったりするのですよねー。

話されたことにインスパイアされて、おっしゃったことを自分なりにまとめてみると、今の日本経済はもう異次元というか、幽界というか、ありえない世界にどっぷり入ってて、もうここまでいってしまったら、逆に安泰なのではないか?というくらい。今この瞬間にすべてが崩壊しても不思議ではないし、何十年も続いていっても不思議ではない。

変な喩えですけど、野球やってて、7回の表になって、3アウトになったときに、なぜかチェンジにならずに4人目のバッターがしれっとバッターボックスに入ってきて打とうとするから、ピッチャーも投げちゃう。で、そいつが三振したら、また何事もなかったように5人目のバッターが入ってきて、さらに6人目、7人目と続いて、今はもう48人目になってて、もう今さら「スリーアウトでチェンジだよね」とは言えない雰囲気になって、ゲームは淡々と進んでいるって感じ。
だから「そんな馬鹿な!」である瞬間に魔術が解けるようにすべてが崩壊しても不思議ではないけど、ここまで来てしまったら7回の表のまま永遠に続くのではないかとも思えるという。

どこがそうか?といえば、いくつもあります
(1)銀行が本業ができないで国債買ってる
銀行の本質は信用創造機能(与信)であり、野にある優秀なビジネスを見出して新たに貸出をすることで、血液の循環を良くして社会を栄えさせるところにある。
でも、バブル後、怖くて貸せなくなった。でも貸さなかった利ざや商売は出来ないから儲からない。そこで低金利でも国債を買うわけだが、そんな利殖商品を買うだけだったら退職金で投資やってる一般人と同じであって、それは銀行ではない。でもやってる。一方、貸しても安心な優良企業は、内部留保で山程お金持ってるから借りない。基本、商売あがったりで終わってるんだけど、まだ続いていること。

(2)日銀が国債を引き受けること
中央銀行が国債を引き受けるというのは、要するに打ち出の小槌のように金が足りなきゃお札を刷ればいいというような話であって、基本どこの国も禁じている。でもやってる。激しくやっている。
その言い逃れの理屈は、直に引き受けているわけではなく、市中に出回ってる有価証券(国債)を買ってるだけだという。パチンコの景品交換の正当化のような詭弁を使っている。そんなミエミエのルール違反がまかりとおっている。

(3)赤字国債
そもそも赤字国債は絶対に発行しないというのが日本の国是だったはず。税収以上の支出はしない、借金経営という不健全なことはしないはずだったのに常態化している。もうこの時点で幽界に入っているといってもいい

(4)景気をよくする指標に物価上昇率を使っていること
景気を良くしたかったら、その結果の景気指標はいくらでもあるのに、それをせずに物価上昇率だけ言っている。それは景気が良くなることを、暗黙に諦めているかのようにすら思える。だから別の指標をもってきてる。物価上昇率だけだったら、景気が悪くても公共料金をガンガン値上げしたり、原油が高騰したりすれば物価はあがるもんな。しかし、それすら上がらない。

(5)そもそも日銀やFRB(アメリカ)など中央銀行がやることは公定歩合という金利の上げ下げだけである。これが経済のアクセルとブレーキになり、その絶妙な調節で経済のバランスを取るのが中央銀行の役目。そのため、少しでも景気が上向いたらすかさず利上げをしようとする(アメリカがそうしている)のは、将来的に不景気に備えて上げておかないと、そのときに下げられないから。なのに日本はもうベッタとゼロ金利近辺が続いて、マイナスすらなって、これでは金利調節という本来の役割が果たせない

(6)そして高橋さんが喝破したように、下手に景気があがって金利があがってしまったら、いままで発行していた低金利の国債の価値が暴落するから、あげるわけにはいかない。

この3アウトになってもチェンジしない不思議な事態=まるでキツネが葉っぱをお金だと言ってたら、本当に葉っぱが貨幣として扱われて流通しまくってるかのような奇妙奇天烈な現象は、「いくら借金を積み重ねても絶対に破綻しない」というマジックであり、そのマジックは絶対に景気が良くならないという絶望的な現実によって担保されているようなものだと。

しかし、まあ、3アウトになってもチェンジにならないのは経済に限った話ではなく、政治でもなんでもそうですよね。モリカケだって、ちょっと前のまだ健全な頃の日本だったらとっくに斡旋収賄とかで逮捕でしょ。田中角栄が逮捕されてるレベルでいえば、あからさまに超えているもん。そんなんばっか。

高橋さんのお話のあとは、各自フリートーク。机くっつけて、くっちゃべって~という。

最後に集合写真タイム
一枚目、あからさまに表情が硬いね

6枚目でいい感じでほぐれてきましたー

 

 

 

 

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