スイスの個人ガイド~多田さんのこと

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既にエッセイ本文でも何回かお名前を出してますが、今回の旅行で、スイス在住の多田さんというガイドさんにたいへんお世話になりました
そのご恩返しというか、有益な情報シェアという意味でご紹介します。

多田さんの経歴は、旅にとりつかれて世界中せっせと歩いてたらしいのですが、その流れで海外の旅行会社に就職、いっときは冬はロンドン、夏はスイスでやってたそうです。やがて独立して、ご自身でやっておられます。

マウンテントップ・ツーリストサービス
URLはココです。

もっぱらスイスの白眉ともいうべき山岳地帯(ツェルマットやユングフラウ地方)がメインで、美しい山々でのハイキングなどのガイドをされていますが、それにとどまらず、在住20数年(僕がオーストラリアに居る期間よりも長かったような記憶)の豊富な知識で、全般について教えてくれます

僕も最初の立案段階でいろいろとお知恵を借りました。何度もメールのやりとりをして徐々に原案を作っていったのですが、たった1万円の相談料だけでやっていただいて、それでいいんか?と思ったくらいです
また、緊急時のヘルプその他、困ったときに助けてくれたりもします。このあたりはオーストラリアで僕も似たようなことやってるのでわかります。

以下、オススメする具体的な理由を。単に「あれに見えるのは~」って解説をしてもらうだけじゃないんですよ。

(1)山岳観光の情報の重要性
スイスの山岳鉄道高いです。山をくり抜いて作ってある有名なユングフラウヨッホ駅(山頂駅)まで行くのに、麓から、往復2万円以上します(時期によるけど)。僕らは最初からハーフチケット(なんでも電車料金が半額になるチケット120CHF)持ってたので半額で済んでますけど、本来だったら行って帰って2万円、東京~大阪の新幹線往復くらいします。しかも家族といっしょにいたら人数分かかる。冗談ごとでは済まされないくらいかかる。

で、山の天気はわかりにくい。せっかく大枚はたいて登っていってもガスと雲しか見えないってことも普通にある。悔しいですよね。

僕らの場合、ユングフラウに2泊3日でおり、二日目に多田さんのガイドを頼んだのですが、天気予報と現場の雲の様子をみて、「だんだん雲が上がってきましたねー」「でも今登っても何も見えないですよ」「明日なら快晴になりますよ」って貴重な情報を教えていただきました。

二日目の朝~上の方に雲がどっしり居座ってる

その日の夕方~だいぶ雲が上がっていって、「明日は大丈夫ですよ」と

はたしてその翌日の朝

これがドンピシャにそうなって。地元の人、ガイドのプロなら当たり前なのかもしれないけど、こんなのいきなりやってきたら全然わからないですよ。多分自分らだけなら、往復数万かけて登って、雲だけ見て帰ってきたでしょう。

ガイド料についてですが、取扱代理店などの関係で公開しにくい大人の事情があるらしく、ここでは書き(け)ません。個人的な雑談としては言えるんだけど(メールくれたら)、ブログって微妙にパブリックだし、多田さんにご迷惑がかかるのも本意じゃないし。
ただ、これは言えます。僕自身が高過ぎるとか、ぼられたとか思ってるなら、最初からこんな記事書きません。また、上に書いたように無駄な列車代をセーブできただけでも、ほとんど元が取れてます。
あとは、直接多田さんにメールして、お聞きになれば良いと思います。条件や希望は人によって全然違いますし、それを詳細に伝えたほうが一般的な料金聞くよりも実戦的にははるかに意味があると思います。

(2)代替案の豊富さ
そして、じゃあ登らないならどうします?で、「うーん」でちょっと考えてくれて、「じゃあ、○○行きましょう!」って連れて行ってくれたのが、Lauterbrunnenという滝でした。

あとでいただいたハイキングコースのパンフレットを示します。多分案内書とかにいったらこの種のパンフがたくさんあるんだろうけど、これだけ見てもなんのこっちゃです。どこ、ここ?って感じだし。
右のコラムが英語版で書いてくれているのだけど、読んでもピンとこないです。

いやー、でも、これが良かったんですよ!!
僕個人では、ユングフラウの山の上よりも、こっちの地味な農村散歩の方が感銘深かったです。とにかく綺麗だったし、スイスのなんたるかがわかった気がしたし。

まずグリンデンワルドから電車乗って数駅いきます。ここで車両の連結とか分離とかやってるシーンを目撃(この2つの列車がドッキングするとこ) 

Gündlischwandって駅(読めんぞ)だったと記憶してるけど、そこでまた乗り換えて、

滝のある小さな村みたいなところにいく。この可愛らしい街が感じ良かったですね。

お肉屋さんらしんだけど、ここのオーナーが自分で狩猟をするとか

で、獲物も毛皮にして売ってるとか。

ここから見えるかわいい鉄道に乗っていくと、多田さんち(Wengen)があるそうです。いいなー絵に描いたような牧歌的な、、というと、「いやいや家賃高くてねー」「いや、シドニーもそうですよ」とリアルな海外生活情報交換会になる
そんな超メジャーな観光地ではないと思うのだが、どこもかしこも綺麗。このあたりで半端ない根性で美しくしているんだってのがわかった

滝の多いエリアなので、当然小川や渓流も多い。緑が綺麗な上に、マイナスイオン出まくりみたいな。

滝。いくつもあって、確か黒い水と白い水の二系統あって、氷河が溶けているのがどっちだったかな(出来の悪い生徒ですまんです)。

でも、滝よりも、この風景そのものが衝撃的にきれい。

こんなのしかし、案内してもらわんと一本道とはいえども、迷子になりそう。どっちも同じやん。

エマージェンシー用のヘリが(3機くらいあったかな) 臨戦態勢って感じ

これ面白かったですね。近所の農家の方の生産物で、現地無人販売。日本でもありますけど、自動販売機になってて、進んでるわーって思った。

緑の草原をとことこ行くのが気持ちいい こういうのは曇りの日の方が楽だし、綺麗かも。

有名なエーデルワイス(白い花)。観光用に品種改良されてでかくなってるそうです。本来はもっと地味で小さいらしい

ほかにも色々な野草を教えてもらいました。これはドイツ語で「お辞儀している僧侶?(だったかな?)」とか

とか言ってる間に最後の目的地の大きな滝へ。岩山の深くえぐれた部分をトンネルのように滝が通ってる有名なところらしい。五合目までケーブルカーでいって、あとは歩きで登る。雪解け水で寒いわ、水音が大音響でうるさいわ。名前も「(ドラムを乱打したように)うるさい小川」って意味らしい。そうか、バッハさんって「小川さん」なのか。

前後するが、その前に腹ごしらえ いい感じのカフェが

けっこう高いところまでのぼる

降りてくるときの景色がきれいだったです

帰りは地元のバスに一緒に乗って、あとは電車で教えられたとおりに。このあたりの超観光地ではないのんびり地元エリアの交通網って、知らないとどうしようもないですよね。このバス停でいいのか?とか。基本ドイツ語だし。

昼過ぎに戻ったときにはだいぶ晴れてきました。でも山頂にまで雲があって、これでは登ってもダメだったろうなー。

でも、こんなエリア、いくら調べたってわからないです。何ヶ月も逗留して手当たり次第に歩き回ったらわかるかもしれないけど、メジャーな解説にはないです。てか、そもそもエリアが違う。

多田さんは、おそらく僕らの年齢やら体力体調やら、希望やら、今日の天候やら、全体のコーディネイトやらを考えて、「うーん、ここにしよ」てな感じだったと思いますが、そもそも持ちネタが豊富。それは僕がシドニーに案内するときと同じなんだろうから、それはわかります。こういのは引き出しの数の勝負というか。

で、翌日はピーカンになって、ユングフラウヨッホへ。ここは写真たくさんあるので、さわりだけ。

感動的に晴れましたねー

もろ登山電車って感じで、世界中の皆さんが写真撮りまくり

中腹の駅のクライネシャイデック。ここで乗り換え。多田さんの助言で、予約しててよかった。1日の発券制限があって、乗れなかったらそれで終わり。その日が最終日だったらそこで帰国という切ない話になるそうな。

上まであがるともう別世界

遠くはドイツの方まで見えてるらしい(ようわからんかったけど)

さっきのクライネシャイデック駅。もう航空写真のような

(3)知識経験+人柄とか融通とか
気さくな方で、すぐに友達みたいな感じになりました。いわゆる「ガイドさん」という職業的人格で塗り固めているわけではなく、もともとのお人柄+長い海外経験で得た知識というスケルトンな感じが良かったです。「小学校のときの友達が長いことこっちに住んでるから案内してもらってる」という感じ。

それに僕と同じように殆どフリーランスのように小規模でやってるので「会社の方針で」とかいう融通が利かない部分はなく、今回も全日を頼んだのだけど、天候が悪いので半日✕2にしたらどうかとか臨機応変に言ってくれたり。

知識キャリアは申し分なく、いろいろこぼれ話や解説をしてくれるのですが、これが結構でかくて、エッセイの一回目と2回目のネタになったスイスの特徴(ハンパない根性で観光整備してるとか、ウイリアム・テル以来の反骨精神とか)も多田さんがヒントをくれたのが発端になってます。あれ、教えてくれなかったら、わー綺麗だーで終わってたと思いますね。

このあたりは考え方だろうけど、そのあたりの掘り下げた見方やら理解があるのと無いのとでは「行った甲斐」度が全然違ってくると僕は思う。トータル何十万円もかけて行ってるわけですから、知的付加価値が✕30%増量だったら結構な差になります。個人的には✕100%くらい違う。なぜってこの体験が、この後の人生の一つの素材や基盤になっていくわけですよ。意味のある理解をすれば、ただの物見遊山が取材・視察にもなりうるわけで、有効活用できる。ま、そんな打算的なことをいちいち思うわけではないけど、理解が深まるってそういうことだと思います。

というわけで、シェアしても良いだけの情報だと思うので書いておきます~。

山の上で撮った多田さんの図 みなで代わりばんこで撮った

これはクライネシャイデックまで降りてきて、解散前に。照れてる多田さんに無理やりポーズつけてもらって。

だんだんあったまってきたというか、ノリが良くなってきて、「ハイジのポーズと構図」で。

ということで、現地ガイドの多田さんのご紹介でした。
今、世界中で現地在住の日本人がガイドさんやってると思いますが、エリアエリアによってその役割や効用が違うのでしょうが、単なる利便性(交通機関の手配とか)や、観光ガイドに書いてあるものを読み上げるだけ、みたいな浅薄な理解をしてると、あなたが損すると思います。

海外(国内のどっかのエリアでも)現地で長いこと暮らしていくのは、それなりにハンパない経験の積み重ねですし、そこで得られた知識情報は、それはもう立派な「知的財産」でしょう。そして、その知的財産をあなたがどう評価し、どう活用するか、消費者の器量が問われる部分はあると思います、、、っていうか、まあ、消費活動の全てがそうとも言えるんだけど。

 

 

 

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