世界シェフ修行中の沢山くん訪問

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数年前のAUSワーホリのときは、NewFace紹介以外でも、よく遊びにきてくれたり、またシドニーで二度もディナー会を開催したり、ブログでもいろいろ紹介させてもらったシェフの沢山(さわやま)くんが遊びに来てくれました

彼はAUSワーホリのあとに、ノルウェーワーホリで武者修行をしつつ、同時並行的にメキシコでもやってました。メキシコではサッカーの本田選手の専属シェフってことで、料理してたそうです。

ノルウェーのあとは、NZでの修行をし、さらにそのあとはデンマーク、さらにその次は、、、とずっと予定が続いています、前にも書いたと思うけど。

この日は、今日がワーホリ初日、空港着いたばっかという野沢さんの初日レクチャーで、その後半くらいに遊びにきてもらいました。数年前に自分もワーホリ一年生として聞いていたレクチャーまた聞いてみる?重複がイヤじゃなきゃおいでよってことで。

野沢さんも、ワーホリ初日から、世界を股にかけて活躍する先輩が普通に横に座ってて、いきなり視野が開けてよかったと思います。何が「良い」かって、すげー頑張って結果も出してる人というのは、実際に会ったらこんなにも静かなものなんだって。

さて、沢山くんに、なんでこの時期にNZ?ノルウェーやったなら、そのままデンマークにいるとかじゃないの?とか聞いてみました。
彼いわくは、「ちゃんと順番がある」そうです。
その「順番」って?っていえば、まずコレを学び、しかるのちにアレを学ぶという学習ダンドリで、この順番を変えてしまうと、ちゃんと学べなくなる恐れがあるそうです。とにかく闇雲に海外に出てって、世界クラスの評判のレストランを歴訪してるだけではなく、自分なりのカリキュラムがあると。
例えば、なんで北欧なの?といえば、やっぱ食材の良さとか世界最高峰がいま北欧らしく、またその中でも、北欧独特のセンスがあってそれを得たいと。さらにその中にもいろいろあるらしく(そこまでくると僕にも専門的過ぎてようわからんかったが)、それもこれも含めての順番だそうです。
NZは?といえば、インドとフレンチ料理のフュージョンやってる店があって、それを見聞してみたいとのこと。これはまあ半年あればいいかなで、そのあとがデンマーク。そういえばシドニーに来る前には、スポット的に一月ほどインドネシアのバリで、現地の料理を研究してたそうです。

じゃ同時平行のメキシコはなんだったの?といえば、これが本田選手との関わりだそうです。なんでそこで関わるの?といえば、同郷なんですってね。学年が2コくらい違って、一緒にサッカーやってたこともあって(腕は全然違ったそうだが)、そのからみで相手が覚えてて、彼がメキシコ(パチューカ)のチームでやってる際に、お前にメシを作って欲しいって話になったそうで。沢山くん、栄養管理士の資格も取ってるし。

どんな感じでご飯つくるの?とか漠然とした質問をして、言葉少なに語ったくれたところによると、とにかく毎日違ったものを出すこと。これは日本食が恋しいから日本食を作れる人をとかそんなレベルではなく、ニュアンスとしては結構全力投球的なものを出さないといけない、真剣勝負的な感じがしました。
「彼(本田選手)もああいう人ですから」って言ってたけど、その意味するところは、世界の一線で勝負してるだけに、テンションの高さ、その維持とか、そのあたりの緊張感や水準ってもんがあって、料理においてもその種の要求がでてくるのかなーって理解しました。「ある意味、鬼ですからね」とかその種の事も言ってたな。その意味でいえば、沢山くんが選ばれるのも納得だけど。
あと、本田選手についていえば、すごいいい人だそうで、メディアなどで語られているのと素顔とでは「全然違う」そうです。まあ、そうだろうなーって思うのだけど、その「全然違う」感がね、彼の喋り方を見てると、あまりにも違ってて、バカバカしくていちいち指摘する気にもなれないって感じではあったな。

ともあれ、沢山くん、意味深で重いことをぼそっぼそっと言うだけなので、こちらでニュアンス忖度しないといけません。別に彼が出し惜しみしてるわけでも、無愛想なわけでもなく、彼なりに一生懸命説明してくれてはいるんだろうけど、そんな営業トークや立て板に水ってタイプではないから、こちらでニュアンス汲み取らないと。

これが「こんなにも静か」ってこととかぶってくるんだけど、リアルで現場で戦ってる人、実際に結果出そうとする人、24時間常に前に進もうとする人に一定共通するかもしれないけど、あれこれ自分語りをしたり、実況中継したりしてる余裕はないんだと思います。自分を大きく見せよう、良く見せよう、そのためにこういう言葉で飾ってとか、そんなこと考えてるヒマがない。頭の中には次の一手をどうするか、ここまで積み上げてきた数千ステップの案件をいかに継続し、さらに発展させるかしかないんだろうなー
それがあまりにも膨大すぎるから、それを上手に説明しきる言葉を持たない。だから表現としては「いや、面白いですよ」とかいう普通の言葉なんだけど、そこに込められてる意味と重さが違うというか。

あ、そういえば、シドニーでやったディナー会のようなことやったの?っていうと、メキシコでちょっとやったそうです。地元のレストラン関係の業界紙でも結構話題になったらしく、写真入の記事を見せてもらいました。あの写真、転送してもらえばよかったかも。
てか、そのあたりは、彼のFBを見てもらったら、細かくわかります。いやあ頑張ってんなーって。

日本に帰ったときは、僕と同じように、田尻くんの田んぼに訪ねに行ったそうで。いや、ほんと現場行かないとダメだよねって部分で一致しました。食材を作るって容易なことではないよ、口先では自然農法が~とか、簡単に言えるんだけど、いざ現場を見ると、もう圧倒的な質量がそこにあって、「これをやるのか」と思うと、もう打ちのめされるような感じになる。ほんとハンパなことじゃないよな、それに挑んでる田尻くんも、いやあ戦ってんなーって感じで、彼が前々から言ってる言葉の意味がズシッと重くなるのですよね。

でも、なんかいいなって思ったのは、皆、やってるフィールドは違うんだけど、やってるもん同士の感覚ってのがあって。まず打ちのめされるのような圧倒的な現場があって、それに挑む過程で毎日のように何か発見があり、アイディアがあり、それを実現しようとしたり、うまくいかなかったりの試行錯誤があり、しょーもない雑務に手足とられたり、気が緩んでさぼったりしつつも、それでも現場で走ってる。

その感覚がなんとなく共有できてるから、言葉は少ないし、ボキャも豊富ではないんだけど、意味がわかる。通じる。「いや、これが結構大変で~」「いや、面白いすよ」「これ、けっこうイケるんじゃないかとか思ったり」とか、そんなありきたりのセリフなんだけど、でも実感的にその奥行きがわかる。

僕自身もそういった現場仲間の一人であり続けたいですねー。やりもしないで評論するだけとか、そっち側にいきたくないなー、ってか、まあ詰まらないからそうはならないとは思うけど。

でもやってる側の感覚でいえば、「成功」とかいう概念はあんまないですね。「華々しく」とか「活躍」とかいう概念もないなー、ピンとこないなー。ああいうのってやってない人の概念であって、やってる人の側からみたら、ちょっと違う。沢山くんにしたって、日常のリアルは、深夜の厨房でグツグツと煮込む鍋を見つめてるだけだったり、仕込みをおえたトレイを冷蔵庫に入れるとか、そういった超地味な作業が殆どでしょ。田尻くんだって、朝早く起きて田んぼを見回りにいくとか、なんのドラマ性もないような、ひとりぼっちの作業を来る日も来る日もやるだけでしょ。それが実際だし、そこに「成功」とか、活躍とか言われてもねー、そうなんかなーって感じだと思います。

写真をいくつか。着いたばっかで緊張気味の野沢さんと。

ちょっと時間があったので、ジェラートも食べにいきました

 

 

 

 

 

 

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