植木さんのIT的就活術

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就活用に、得意のITで自らプログラミング開発し、自己営業メールを自動送信、みごとに仕事をゲットするまで

先日の記事 植木さんD-DAY~永住権攻略のために に引き続き、メルボルンに留学中(永住権獲得)植木さんから近況をいただきました。許可(&補充)のうえ転載しますね。

以下、植木さんのメールです。

田村さん お久しぶりです。 植木です。
近況報告です。

最近、ローカル企業からソフトウェアエンジニアの仕事をGetしました!
カジュアルのポジションですが、夏休み中はフルタイムで働きます。

内定までに色々な発見があったので共有させてください。

まず、seek.comなどの転職サイトやリクルーターを通じての求人は、数百件応募しましたが、99%以上がフルタイム対象なので、学生は門前払いでした。現場仕事ではなく契約形態がきっちりしているので、書類上はパートタイムで実質フルタイム勤務みたいなのも、想像通り難しいようでした。

次に、ミートアップなどの交流会では、これも運次第なので、繋がりは増えるものの、仕事には繋がりませんでした。知り合いづてでネットワークを増やしたりもしてきましたが、結構時間がかかるなという感覚でした。

そして今回、ローカル企業にメールを送りまくるという戦法で、仕事をGetしました。

まず、自分を売り込むポートフォリオ用のホームページを作成しました(http://nori-manly.com/)ドメイン名にマンリーを含めました(笑)

↓植木さんの就活用のHPをキャプったもの

そして1400件のメルボルンのIT企業(またはITを使っていそうな企業)に、会社ごとに文言を変えて、自分営業メール送りました。

作業時間は、一件一件インターネットで会社情報を調べながら送ると、一件あたり10分かかり、もし手動で1400件送った場合、233時間(1日5時間を作業に費やしても46日)かかる計算になります。

そこで今回は、大学院の勉強の合間に二週間かけて、半自動の会社情報収集および自動送信ツールを作成しました。

これを使用すると、ものの10分で100件の企業情報収集およびメール自動送信が可能なります。
流れとしては、自動で探索ロボットがLinkedinからキーワードを元に企業情報を収集し、企業サイトからメールアドレスを探索し、その後、メールテンプレートの本文中に各企業別のサービス内容を当て込み、自動で送信するというものです。

ツールが完成してからは、毎日100件ずつ送り、返信があった企業の中で一社面接にこぎつけて、私立の医療系学校法人から、学校のシステムの改善の仕事を得ることが出来ました。

植木さんの現在の住まいのテラス

似たような写真だけど、これは光がさして雲の感じが良い

IT技術を自分の生活のために使ったのは初めてですが、ITでの時間短縮は他にやるべきことがある時に重宝しますね。10年も提供する側をやっていながら、ITの便利さに改めて気づかされました。
(注:ここは笑えますよね)

今回面白いのは、メール送信した企業のうち、ガチガチのIT企業からの反応はイマイチで、たまたまツールが自動で収集してきた学校法人(おそらく”System”や”Information
Technology”という言葉がLinkedInの企業ページに含まれていた)や、4WD専門の自動車ディーラーから電話がかかってきたことです。

意図しない企業に、知らずに営業をかけて仕事が取れたので、なんとも不思議な感覚です。返信や電話を貰って初めて、「あーこんな会社にまで送ってたんだな」とわかる流れです。送信先をきちんと絞らないとスパムメールになりかねないので、そこは気をつけないといけませんが・・・。

今回メールを送った1400社の中で反応があったのは、メールで10-20件、電話で3件、面接は1件で、その面接を受けた会社に決まりました。

運のさばき方の話しでは無いですが、当たる時は当たるんだなと。
感覚的には、広い原っぱで目隠しをして石を空中に投げ続け、たまたま通りがかった鳥に当たったような感覚です。

微調整したからといって的に当たりやすくなるわけでもなく、手がかりも少ないが、当たるときは当たる、ただ、その確率が異常に低いというような。

ちなみに会社情報収集および自動送信ツールは、製品化またはクラウドサービス化を考えていて、完成したら買ってくれると言ってくれる人もAPLACの中で一人いました。
大学院卒業までには利益を生むサービスを作れればと思っています。

内定をもらった企業では先週から働き始めましたが、日本人が一人だけです。

インド訛りやオーストラリア訛りの早口英語でのビジネス内容を聞き漏らさずにシステム化しなければいけないので、英語力はTOEIC900点とかIELT7.0とかでも全然歯が立たないレベルですね。

一年以上前に受けたTOEICが875点なので、今は900点は超える実力はあると思いますが、オーストラリアでのオフィスワークの場合はTOEIC950点以上、IELTS7.5以上くらいが最低要求値な感じがします。

現地のIT技術者と話しても、日本人のIT技術者は会ったことがないと言われましたが、英語力の要求値の高さが一つの要因かなと思いました。

今の職場は良い人達ばかりなのと、上層部の人達も期待してくれているので、ここで実績を出してフルタイムオファーを勝ち取り永住権につなげたいと思っています。

もう一点、大学院の勉学でもがき苦しみながら試行錯誤する中で、苦手な数学の能力を上げる方法(なんていうんですかね、学習能力のメタ学習みたいな)を会得し、学年トップレベルを維持できているのですが、長くなってしまいましたので、またお会いした時に色々共有させてください。

植木さんのキャンパス

11月のシドニー・日本オフ会はテスト真っ最中なので参加は難しいですが、また次回参加できたらと思います。お気をつけて、久しぶりの日本を楽しんできてください。

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田村返信(青字)& 植木再返信(黒)
(田村)植木さん 田村です 近況ありがとう
これ、面白いからブログに載せましょう。

(植木)はい、問題ないです

ついては、補充的にツッコミたいんですけど。

(紫文字は最初のメールの引用)
> まず、自分を売り込むポートフォリオ用のホームページを作成しました(http://nori-manly.com/)ドメイン名にマンリーを含めました(笑)

いいね、これ 特にマンリーが(笑)。
(※注:植木さんはWH時代、シドニーのマンリーでシェアして、シェア先に中古ピアノ入れたり、ビーチでカクテルパーティやったりしてて、だからマンリーは趣味人植木の”満開時”だった象徴的な場所)

ドメイン名だけは、SEO対策度外視で、どうしてもマンリー入れたかったんですよねー(笑)

まあ、本職なんだからいい加減なものは出来ないだろうけど、Wordpressですよね。

このウェブサイト、Wordpressを使用せず、見た目のテンプレートだけはネットからダウンロードして、サーバー周りは全て自分でAWS(AmazonWebService)の仮想マシン上にLinuxOSとWebサーバー立ち上げて自分で管理しています。

あのー、二番目以降の画像をもう少しカラフルなものにしたほうがキャッチーかもよ。
ご意見ありがとうございます。機会を見て画像を変更したいと思います。

> 流れとしては、自動で探索ロボットがLinkedinからキーワードを元に企業情報を収集し、企業サイトからメールアドレスを探索し、その後、メールテンプレートの本文中に各企業別のサービス内容を当て込み、自動で送信するというものです。 ツールが完成してからは、毎日100件ずつ送り、

これは、世間にありそうでなかったのですねー。他のITの連中とかもやってるかもしれないですね。
どうなんすかね、そのへんのプロ的な難易度としては?
2週間かかってるんだから、それなりに難易度は高いと思うのですが、プロ的に見たら「まあ、ちょろいもんよ」なのか、「いや、これが結構難しい」のか。そのあたりのざっくりとした感じは?

企業情報の自動取得には主にクローリングとスクレイピングという技術を使用していて、
クロール(Googleの探索ロポットのようにHPを探索して訪問していく)とスクレイピング(訪問したウェブページのHTML構造を解析してデータを取得)については、技術的にはすごく難しいわけではないのですが、データベースと連携させたり訪問先のサイトからロボット判定されないようなノウハウを探るところが、結構手間なんですよね。

それと探索先のHTML構造やロボット対策が完全に相手依存なので、こちらで設計して作り上げても、ページ構成やHTML構造を変更されたらそれに合わせてプログラムも変更しないといけません。それが結構な手間になるんです。

ですので、稼げる分野ではあるのですが、変動要素が大きくリスクが高い分野でもあります。

> 今回メールを送った1400社の中で反応があったのは、メールで10-20件、電話で3件、面接は1件で、その面接を受けた会社に決まりました。

コレは、僕の感覚では確率高いですね。
そういう盲目的乱射的な感じでやれば、300に一つ反応があればまずまずくらいじゃないかと思ったりもします。

メールの反応も、今は募集していませんよ、というのがほとんどでしたね。
あとはおそらく、僕の積んできたIT技術や職歴が、IT市場ではわりとまだ需要が高いという要因もあったのかもしれません。

> 運のさばき方の話しでは無いですが、当たる時は当たるんだなと。 
> 感覚的には、広い原っぱで目隠しをして石を空中に投げ続け、たまたま通りがかった鳥に当たったような感覚です。 微調整したからといって的に当たりやすくなるわけでもなく、手がかりも少ないが、当たるときは当たる、ただ、その確率が異常に低いというような。

これはまさに言い当ててますよね。
前に来られたときに話したように、かすかな偶然をどう作り上げていくか、どう拾っていくかですよね。

その意味でいえば、人間的コネの方がヒット率は高いですけど、ご指摘のように時間はかかります。最低でも1年くらいはかかるんじゃないかな。土壌づくりと種まきに。ただ、時間かけるといいものは出来ますよ。それにどこであれ働いてしまえば、そこが突破口になりますもんね。いわば「蟻の一穴」ってやつです。

> ちなみに会社情報収集および自動送信ツールは、製品化またはクラウドサービス化を考えていて、完成したら買ってくれると言ってくれる人もAPLACの中で一人いました。 大学院卒業までには利益を生むサービスを作れればと思っています。

これは多分売れると思います。もともとあっち(人材会社や人事)も自動でやってるんでしょ?だったらこっちもやらないとって感じですよね。なんだかなーって気もしますけどね(笑)

問題はどこにどうやって売るか、ですよね。また、パクられる恐れもありますしね。こういうのパテントとか取れないのかな。
あと、いくらパクられても、ココだけ握っておけば勝手にやれないとか、そういったガードみたいな、生命線みたいなものはあるんですかね。

パクられたときの生命線は、今の所無いですね。
ソフトウェアの特許をとってソースコードを保護しても、スクレイピングと自動送信を組み合わせよう、というアイディアは真似されてしまうので。

ただ、就活に限っては、大手が参入しにくいと考えています。
もしメール自動送信機能を盛り込んだ場合は、スパムメール送信を助長するようなグレーゾーンになり印象がよく無いのと、企業情報取得だけでは、割と簡単なので生み出せる価値が小さく、あまり利益が上がらないと思うからです。

中小が参入する場合は、企業情報取得とメール自動送信なら簡単にできると思いますが、
差別化という意味で、僕が作る場合はゆくゆくはAIを入れようと考えています。
メールテンプレートの企業別のカスタマイズや、企業HPの業種・サービスの分析などを行い、メールを”送るべき”相手と”送るべき”内容をAIが提案してくれるのだとしたら、価値は高まりますし、そう簡単に真似はできないでしょう。
自分のハードルも高まりますけど。。。

あとは、企業情報を取る際のスクレイピングの手間や変更のリスクというのは、デメリットである反面、その技術分野で、ある程度経験のある私が作業できるという意味で、人的リソースにお金をかけずにスモールスタートすることができ、変更によるリスクを抑えることができます。
あとは真似される前に、分野を絞ってシェアを獲得してしまうしかないですよね。。

> 内定をもらった企業では先週から働き始めましたが、日本人が一人だけです。

これは植木さんだけって意味?
はい、そうです。

> インド訛りやオーストラリア訛りの早口英語でのビジネス内容を聞き漏らさずにシステム化しなければいけないので、英語力はTOEIC900点とかIELT7.0とかでも全然歯が立たないレベルですね。

そのくらいでは歯が立たないでしょう。

> 一年以上前に受けたTOEICが875点なので、今は900点は超える実力はあると思いますが、オーストラリアでのオフィスワークの場合はTOEIC950点以上、IELTS7.5以上くらいが最低要求値な感じがします。

ですね。
8の菊川さんでも電話で罵倒されるとか言ってたし、僕自身でも全然ですから。

ただし、通じないことには皆慣れてるよね。こっちも気にしすぎないことです。それで用件が果たせるかどうかであって、果たせさえすれば、言い直したところで数秒の話だから、あんまり皆も気にしてないね。

> 現地のIT技術者と話しても、日本人のIT技術者は会ったことがないと言われましたが、英語力の要求値の高さが一つの要因かなと思いました。

でしょうね。ITであろうがなんだろうが、そこまで英語ができる日本人は少ないです。カジュアルに同じ村(同族集団でスラング覚えたらOK的な)だったらいけても、かっちりしたレベルでやるのは難しいです
僕のデリバリーも、基本、メールと電話でやりとりしてますし、入り組んだ話はメールメインです。
 毎回のように「ここがわからん」とかやってるので慣れてきます。

電話のやりとりは大変ですよね。
僕も全然聞き取れなかったりしますが、
いかに相手の時間を奪わずに再確認する術を持っているかの方が
大事な気がします。
英語が完璧でなくても仕事をさせてもらえるのはありがたいです。

 

と同時に、オージーも変な英語使いますよね。会社語というか、「そういうのか、勉強になるな」ではなく、「ふーん、変な言い回し」って感じの。 単に紋切りだから無批判に使ってる感じもするよね、意味もさして考えず。

> 今の職場は良い人達ばかりなのと、上層部の人達も期待してくれているので、ここで実績を出してフルタイムオファーを勝ち取り永住権につなげたいと思っています。

いきなりリーチ一発で通ってしまったら面白くないじゃん(笑)
って、そこでそれじゃ面白くないよなってくらいに思っててください。
そのくらいに思ってると、意外といけたりするので。

いやー僕的にはここ2−3年の移民法の改正に次ぐ改正で、リーチ一発をことごとく流され、涙を流してきたので、最後くらい一発ツモしたいですね(笑)

もちろん今の就職先が駄目になる可能性もあるので、39歳までに大学院卒業&フルタイムオファーGet&永住権申請というプランで進めてはいます。

> もう一点、大学院の勉学でもがき苦しみながら試行錯誤する中で、苦手な数学の能力を上げる方法(なんていうんですかね、学習能力のメタ学習みたいな)を会得し、学年トップレベルを維持できているのですが、長くなってしまいましたので、またお会いした時に色々共有させてください

ああ、なんとなく言いたいことはわかるような気がする。体系だってわかってるわけではないんだけど、わかったフリをするような感じで、無理やりやってると、わかるより先に頭や身体に馴染んできて、だいたい使えるようになった後に、始めて頭で「なるほど、そうか」と分かる感じ。つまり学習過程が普通とは違うって感じじゃないかな?でも、そのあたりはまた。

> 11月のシドニー・日本オフ会はテスト真っ最中なので参加は難しいですが、また次回参加できたらと思います。> お気をつけて、久しぶりの日本を楽しんできてください。

Thanks, I will.
オフは年末、さらに年始にもやりますんで、もしヒマがあれば~

あ、ブログの記事にする場合、なんか画像が欲しいんですよね。
プログラミングをしてるっぽいパソコン画面のディスプレイの写真とか撮れない?
あるいは、住んでるエリアで、疲れたら散歩に出て~みたいな近景の写真とか。 リアリティとイマジネーションを掻き立てるようなやつ

いくつか添付しますので、お好きな写真をぜひ使ってください。
個人的にはchoice.JPGが好きです。
学校の課題のプログラミングの中でのchoiceという文言が出てきましたが、
渡豪や人生の選択と重なっていて、いいなぁなんて思いながら今日撮影しました。

ということで送っていただきました。
せっかくだし、じゃあバンバン載せましょう!ブログというのは自分のメディアだから、○字以内とか写真何枚までとか制限がないので、そこがいいよね。

PS:そういえば最近出し抜けに高技術者の永住権特急コースができたんだよ。数週間で永住権が取れるという 量子コンピュータとかフィンテックとか未来系の。
Australia to ‘fast-track’ permanent residency for highly-skilled tech migrants

 近所の写真        

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