2022年夏帰省日記(6)8月16日引っ越し&送り火オフ

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事の起こりは、渡辺JUNJUN氏が三重から古巣の京都に引っ越すことになったこと。これが5階建ての5階、エベレーターなし!京都名物・盆地酷暑というパーフェクト・ストーム状態だったので、「手伝いにいこか」と声をかけたのがはじまり。
「見てらんない」というのもあるのだけど、こういうシンドイことは「祭り」にしてしまえって世間知があります。引っ越しそのものよりも、終わった後に達成感とともに飲み干すビールが美味いという方向へシフト。
日程ぎめでも、どうせなら五山の送り火なんかも見れたらいいよねーとか言ってたら、参加者も増えるわ、本当に日取りも送り火の日(8月16日)になるわで、送り火がメインイベントになり、遡って引っ越しの時間を決めるという、美しい本末転倒になったのでした。かくして本来のしんどい肉体労働は、うまいビールを飲むための前座の儀式のような位置づけになったのでした。

結果として、この目論見は成功。あと10年もすれば、ただの送り火オフと記憶され、「そういえばあのとき引っ越し手伝ったんだよね」「え、そうだっけ」になるでしょう。

さて当日。僕は四条烏丸の銀行に所要があり、そこからバスで西へ。バス停を下車して、目的地(引っ越し作業地)の太秦界隈をしばらく歩く。

おー、このあたりになると山が近いわ、ってか田舎風情になってくるなー、京都市内でも。

しかし、なぜか薬局が多い。

途中歩いてたら、別方向からきたAkimotoくんと合流。お互い初対面だから、「あの、もしかして」的な邂逅。

着いたら他のメンツ(JUNJUN、水貝くん、タクミくん)はすでにスタンバっており、さっそく搬入開始~。
徹底的なバケツリレー方式。男5人もいたら早い早い。

10分くらいで終わるんじゃないの?と思ってたら、惜しくも13分かかりました。しかし13分で引っ越し搬入終わりってえらく早いし、なんかやった気しないなーくらいの。
もってきて頂いたリポD。こんなの飲むの30年ぶりかも。ちなみに、写真左側に写ってる山の一番高いところが愛宕山です(昔登ったことあるのでわかる)。
日本人のミームになってる「ファイト一発」。やっぱやらなきゃいけない気分になる。

搬入後、まだ時間があるので、クーラーをきかせてもらって、しばしトークタイム。振り返ってみると、この時間が一番実のあることを喋ってた気がする。そうかオフというのは、こういう「素うどん」的なスチュ、飲み物も水だけみたいな白い背景色の方がいいのかもしれないなー。

さて、そろそろ出かけますか、で外へ。さすが5階で眺めがいい(5階くらいでこの眺望というのは、逆にいえばいかに京都市が景観保護に厳しい規制をしいているか)。

正面左に見えるのが比叡山、その右手の山が大文字山、、あれ?

望遠で。くっきり大の字が見える。ここから見えるんだったら、もうここで見てればええやんって気もする。
が、あくまで本当の目的は送り火よりもその前後のビールだったりするから、一同構わず進軍開始。

京福電車の駅。住宅街を走るかわいい一両編成。しかも単線(上りも下りも同じ線路)

「らんでん」(京福嵐山線のこと)乗るのって何十年ぶり。駅も改札もなければ切符の販売機もない。昔は車掌さんから切符買ってたような記憶が。

車内ではマスクしたんだけど、このメンツでマスクしてると、これから銀行強盗でもやりにいくみたいな感じね。

といいつつ終点の北野白梅町。改札で支払。(つまり中途乗車の場合、「切符」という存在がない)。

やー久しぶりの北野白梅町だーって主観的に盛り上がるが、客観的にはあんまり盛り上がってない。あれ?昔はもっと賑やかだったような。それにGoogleMapでお店を調べたときは、もっとたくさん店があったような気がするけど、現場に来たら店が少ない。

そのあたりをタクミくんやAkitomoくん(ふたりとも京都の現役学生)が教えてくれたけど、コロナで相当潰れたらしい。Google Mapでは昔の店が削除されずに残っているから実数よりも多く見えると。例えばあの店は~と指さして、もとはAだったんだけど、潰れてBになり、それも潰れてCになったんですよと。おー、ネットではついぞわからぬ現地情報。

目星をつけていた、食いきれないくらいのボリュームの定食屋さんが、お盆休みでしまってた。ガーン。今回帰省して一番のショックかも(笑)。結構期待してたのに。
じゃあほかを探すかといっても、ここでも調べたほど店が多くない。だんだん時間も迫ってくるし、送り火後の二次会もあるしで、ここで焼肉やってる暇はないよねでパスッた店には、不思議な採用情報が。これは今日の株価のように日々変動するのだろうか。経過観察してみたいところ。

ネットで調べたら飲み場所なんかいくらでもありそうなんだけど、実際にはここしかないでしょ一択で「赤から」ってところ。メニュー見たけど、大してそそるものはなく、質に比べて高いしで、ビールの二杯目は僕だけお冷(水)にしました。無駄金使いたくないし。
とはいえ、最初の一杯はうれしい。このために引っ越し手伝ってるようなものだし。

なんだかんだで送り火まで一時間ほどしかなく(意外に移動に時間がかかった)、テキトーに切り上げて店を出る。僕だけ先に出て、うひょー!って感じで降り出した雨を見ながらタバコを吸ってたら、誰も降りてこない?はて?と思うと、アプリをダウンしたら200円引きというのがあって皆でやったのだが(僕の携帯はオーストラリア拠点なのでダウンできなかった)、それをレジの精算のときに示すのに異様に手間暇がかかった模様。
結構真剣に降ってきたので、傘を忘れたJUNJUN氏のみコンビニで傘を買う。が、しばらくすると小止みになって、結果的にいえば彼に傘を買わせるためだけに降ってたようなものです。傘の値段を利いたら660円とか、あれ?百均的に安いのか思いきや、意外と高いのね。そういえば、タクシーの初乗り運賃よりもちょい低い値付けをすると聞いたことがある(タクシー乗るより得だと思わせたら良いから)。

やばい始まってしまうとアセアセと御所沿いに烏丸を南下し、上立売御門、中立売御門とすぎ、目当ての蛤御門。さすがに人が集まっていた。

広いので人が多くてもよく見えるのは実証済みで良かったけど、点火予定時刻の8時を過ぎてもなかなか火がつかない。直前の雨で段取りが狂ったのか、作業用のライトらしきものはチラチラ見えるのだが。けっこう待ったようで、それでも10分くらいで火がつきはじめ、ついたとなったら一気に大の字に。

2013年にここで見てるんですけど、記憶よりもずっと大の字が大きかった気がする。あとで話題にでたけど、ビールの中生のサイズが小さくなったとか、他にも小さくなったと感じるものが多い中、この大の字は珍しく記憶よりも大きく感じた。

おー、大文字焼きだーって喜んでたけど、数分も見てると飽きてくるよね、そんなもんよね(笑)。
帰りの混雑が心配だし、ぽつぽつ帰りはじめた人も出てきて、堪能したことにして僕らも退散。いや、でも浮かび上がったときは、なかなか感動モンですよ。思った以上に大きいし、くっきりだし。

丸太町通りまで歩き、そこから地下鉄で京都駅へ。予め下調べしてた京都タワーの地下になぜか存在する不思議なフードコートへ。

本日の主役のJUNJUN氏。朝から、三重から京都までドライブし、入居手続きも済ませってお疲れさまでした。

ということでこればっかやってるけど、また乾杯。

ここ、いろんなお店があって、それぞれ持ち寄って食べられていいんだけど、いざ買うとなると微妙に少なくて、高いね。

さっきの店であまり食べてないので、腹が減ってるので、実のあるものをと頼んだ焼肉お重みたいなもの(和牛焼肉とホルモン焼きをゴハンの上に載せたもの)。まあ味は悪くないんだけど、感動するほどでもない。すっごい上げ底で、下のゴハンなんか底をうっすら覆うくらいの薄さ。これで880円だから、「吉野家の牛丼の2倍高いけど、牛丼ほどの味もない」という感じ。

これはまた別の機会に書きたいのだが、今回、いつもよりも長く(いつもだったらもうそろそろオーストラリアに帰ってる)、また実家に誰もおらんのでここを先途と自炊天国やってますが(基本、好きだし)、日本、食い物高すぎ!絶対値でいえばオーストラリアの方がずっと高いけど、給料水準が半分だし、量が全然少ないし、味が微妙で満足度が低い(ガツンと濃厚であるべき素材の味が薄い)。

下の写真は、日本に戻る2日前にファミレス風チャイニーズの店で食べたワンタン麺。もう具が多すぎて、ワンタンは下に沈んでるわ、麺はもっと海底にあるわで、食っても食っても減らない。でもこのくらいガツンと来てもらわないと納得できない感覚になってる。味もかなり悪くないし。

かといって、文句を言ってるのではなく、日本の場合、かなり賢く目利きがでできないとならんなーと改めて感じたと言っているのです。記号のように消費してたら金がいくらあっても足りんだろう。今回も、皆でわーっとやってるのが楽しかった。マンション室内で喋ってても、街路を歩いたり、バスや電車乗ったり、動きながらあれこれ喋ってるのも楽しかった。部活の帰りのように男ばっかで下らないこと言っては笑ってるのが楽しかった。要するに楽しいのは「人」であって、モノではない(一杯目のビールは良いのだが)。

このアホアホっぽい感じがいいです。たまたまだろうが皆(僕もだが)黒系のシャツを来てて、パッと見、バイト仲間というか、バイト先の賄いの風景みたいな感じがいいよね。

だからなんだ?といえば、いや、日本に暮らすなら、常にこーゆーアホで楽しいことしとらんとアカンだろうということです。

 

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