沢山くんのディナー会(2019年版)

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このブログやFBで常連の沢山くん(世界シェフ武者修行中)ですが、今回またシドニーでディナー会があったので行ってきました。限定20席ですぐに埋まってしまったそうなので、僕の方から広報するまでもなかったです。

以前ワーホリ時代に2回のディナー会を行った沢山くんで、その詳細は、
一回目(2017年02月)
二回目(2017年03月)
にあります。今度で都合3回目。

一回一回が比較のしようもないくらい全然違うのだけど、今回が一番、野心的というか、研究報告というか、文化祭的というか、「こんなのあるんですよ」「こういうの学んだんですよ」って彼と会話してる感じがしました。
前にも書いたけど、彼のディナー会で食べてて初めて「料理って会話なんだ」って思った。「こういうのどうですか?」ってシェフと会話してる感じ。そんなこと思ったのは初めてだったんだけど、「なるほど」と思って以来、他の店でもそう思ってみると会話が成立するような気がする店もありました(ニュートラルベイの16とかもそうですね)。

前の二回は、いわゆる世間一般のゴージャスなデイナーという体裁なりベースに、彼の意見がのっかる感じがしたんだけど、今回は世間的などーのこーのが薄まってきて、テーマや成果が先鋭化してる感じがしました。そのままドンとぶつけてくるというか。まあ、単に、僕が世界の一流どころの最先端に馴染みがなくて、ついていけてないだけかもしれません(ありうるなー)。ま、体感的に簡単にいってしまえば、見たことも食べたこともないもの、「なにこれ?」ってのが目白押しでした。

やっぱオーストラリアのWHを終えてから、ノルウェーWH、そして本田選手(サッカーの、高校時代の先輩後輩らしい)の専属シェフとしてメキシコを同時並行でこなして、NZワーホリにいく手前でインドネシアで見聞を広げ、さらにNZ1年やって。

そのあたりのキャリアは、フライヤーに書かれてます。

賞を取るような一流どころの名店で修行してますよね。
ただ、彼もトントン拍子でいってるわけではなく、以前話してて、彼自身、自慢話や苦労話、ましてや愚痴を言うのがキライな人なので滅多に言わないのですが、ノルウェーの店だってすんなり決まったわけではなく、断り続けられてもめげずにアタックして5年目にしてようやくOKが出たとか、ほんと思い通りにならないことばっかだそうです。オクビに出さないんだけどね。

NZの店決めでも慎重に考えて、動いてやってて、教えてもらったところでは、
「インドとフレンチのフュージョンのレストランに1年契約。元々ニュージーランドを代表するレストランでそこのシェフが1度ファインダイニングから離れるという事でニュージーランドのベストシェフ(インド出身、オークランドに3店舗レストランを経営)に譲り新しく9月から始動したレストラン。事前のメールのやり取りでは20日にどうするか考えようとの事だったのですが当日行ったら「働く準備出来てるか?」と聞かれ料理道具とキッチンコートは持っていたのでその日の夜に通常の営業とは別のシェフズキッチン(レストランの敷地内にあるのですが空間が別の場所にありメニューもシェフが作るその日だけのコース)でシェフと2人で30名様相手に助手として一緒に料理しました。営業後一緒に働くかと言われたのですがまだもう少し研修させてほしいと頼み次の日からはキッチンスタッフと仕込みをしながら営業はフロントで最後の盛り付けを担当しキッチンの各セクションの手伝いをしながら勉強。料理や敷地内で育てているハーブや蜂蜜など自然をリスペクトしている所、インドの調味料や調理方法が自分には新鮮で学びたいと思った事、いきなりやってきた日本人に細かく教えてくれ且つポジションも与え共にいい料理を作る事に集中するスタッフの器の大きさ、ニュージーランドのベストオブザイヤーに選ばれレストランとシェフが新たにスタートさせるプロジェクトの一員になる事で自分自身成長できると考えて働くことに」したそうです。

ほんとよく考えて、よく動いて、そうやって一歩一歩修行を進めているのが窺われます。

その修行報告が今回のディナー会で、メニューは、スキャンしたのがあるので載せておきます。

以下写真を。

場所は二回目と同じNewtownの新町です。堀池くんが頑張ってたところですね(彼はいま日本らしい、帰ったら会いましょう)。

アルコールを染み込ませた石の上にローズマリーを置いて燃やして香りを立たせるという趣向

まず最初にこの2品

右が林檎スープにDillオイル、オーストラリアとノルウェーでの修行の成果。左が、フェンネルとトマトとハニービネガー(蜂蜜酢)のサラダ。
アップルスープというよりも、端的にジュースなんだけど、温かく、かつディルオイルが滑らかな食感と香り付けをしてます。
今回思ったのは、オイルの使い方ですね。そういう使い方があるの?という。また蜂蜜酢にせよ全体の味が複雑で奥行きがあって。ぱくっと食べたらあんまり気づかないかもしれないけど、注意してると「なんじゃこれ?」ってくらい不思議な奥行きがあって、そのあたりが研究報告なんかなーって。「こんなん覚えたんですよー」って会話してる感じで。

次はこれ。

ホタテのお刺身なんだけど、これにホタテとエビのオイルと、キュウリのピクルスが刻んで乗っている。ここでもオイルの不思議な味わいがあります。下の白黒玉砂利の盛り付けも面白いです(運んでくるのが重そうですね)。

これが一番よくわからなかった、ブリのセビーチェ(南国風マリネ)。いや、色んな味が絡み合ってて、言語化できんわ。てかKingfish(ブリ)はどこにあったっ?てな感じ。これはノルウェー修行。

次がお野菜で、これが一番わかりやすかったですね

「素材の味を引き出す」とでも訳したらいいのかな。インドネシアは焼き方とバナナ皮でしょう。どれもほこほこして美味しかったです。かぼちゃは甘いし、さつまいもは懐かしいふかし芋風味だし。
下の薬味と言うかソースも美味しい。白い物体は白味噌とチーズで、味噌とチーズがすごい合ってた。真ん中がワカメを乾燥させたものの粉末で、つまんでそれだけ食べても美味しい。

メインは、「鴨ねぎ」と命名されたものと、魚のクリームスープ(スープというよりは魚料理そのもの)

ダックはめっちゃ柔らかくて美味しいし、ケールも苦味がうまく抜けてた。で、魚スープですけど、これがほんと、なんだかよくわからん複雑さで、複雑すぎて追いかけきれないんだけど、でも美味しいという。魚の切り身の滑らかな食感と、白いスープのコクのある味が良かったです。これもあとで言語化して説明しろと言われたら、出来ないわ。
このあたりは○国風というよりは、いろいろ修行遍歴を重ねてきた集大成みたいな感じでしょうね。

次にお友達のYujinさんのラーメンが出てきました。最初からメニュー見てここだけ違うというのは知ってたけど、でも味の系統(発想)が全然違うってのは、食べてすぐわかったです。
で、このスープが絶品レベルに美味しく、ラーメンにするのが勿体ないというか、スープだけで全然成り立ちますよね。

メニューになかったデザートが出てきて、これがデザートなのかなと混乱しました。栗の盛り付けが面白かった。でも、これだけ小さいお菓子にこれだけ大掛かりな盛り付けをするのって、準備する厨房も大変だろうなーって思います。

最後は沢山くんのデザートで、NZのお菓子のホーキーポーキー(メニューのスペルが違うので最初はわからんかった)の沢山風アレンジ。てか、これが一番前回、前々回の味に近くて、もはや確立された沢山流という気もしますね。カミさんもコレ食べて過去会を思い出したとか言ってたし。

という沢山ディナー会でしたが、途中で出てきてくれて、「今日、ゴハンありますよ」「前回、ゴハンがあるとうれしいとかおっしゃってたでしょう。用意しました」とか律儀に覚えていて、ゴハンを出してくれました。このゴハンがまた美味しかったのだが、よくそんなことまで覚えているな、また実行するなーと感心しました。すごいな。でも、ゴハンあってよかったですよ。
ちょっと緊張してしまうような先端料理であっても、「ゴハンとおかず」的フォーマットにすると、不思議と落ち着いてゆっくり味わえるのですね、日本人的には。今回も、デザート以外はほぼ全品、箸で食べてましたし。

最後、出掛けに挨拶したら、わざわざ出てきてくれて。

これからいよいよ念願だったデンマークに行くそうです。今回はちょうどNZが終わって、その区切りの意味もあってやったそうで。

前に話してくれたけど、最後はシドニーで店を持ちたいって。是非。楽しみに待ってます。しかし、どんだけデカくなって帰ってくるのやら。会話の続きをしよう。

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