沙也子さんのラウンド通信~タスマニアで思うこと

Pocket

現在ラウンド中の咲也子さんからお便りをいただきました。

「これまでのあらすじ」でいえば、登山を愛する咲也子さんは、実はまだ新婚と呼んでいいくらいだけど、旦那さんを置いてWH渡豪。旦那さんも山屋さんで、ここを先途と登りまくっているというマイペースカップル。最近では鈴木さんがそうだし、ウチだって似たようなもんで、必ずも結婚=同居ではなく、同志。ライフスタイルの志向性が同じという感じ。

//////////////////////////////

田村さん、こんにちは~

ご無沙汰しています!と言っても、最後にお会いしてから2ヶ月くらいですね。シドニーにいた時の事が、すごく昔のことのように感じます。

実は先週金曜日~水曜日まで、夫が遊びに来ていました。キャンパーバンを借りて、タスマニア一周の旅をしてきました。クレイドルマウンテンに登ったんですが、なかなか登り甲斐のある山でオーストラリアに来てから一番緊張した気がします。笑

さてさて、ホバートから近況報告と相談のご連絡です。

まずこれまでの動向ですが、はじめにメルボルン郊外で多肉植物のナーサリーを経営する友人のところで2週間バイトをしました。思っていた以上に趣味の世界だったと言いますか、ディープで面白かったです。かなり希少な種類も扱っているようで日本支店作らない?としきりに聞かれました。やんわりお断りしておきましたが、、。

 

ここでの仕事が終わるタイミングでメルボルンのオーストラリアオープンを見に行きました。幸運にもフェデラー戦を見ることができ、夢のような一日でした。

WWOOF体験
その後、一月下旬にロンセストンからタスマニア入りし、Devonportでファームジョブを探して一週間停滞したのですが仕事をゲットできず、その後ホバート郊外で3週間WWOOFをしていました。

オリーブオイルやエルダーベリーのファームで色々と経験させてもらい、ベリーのピッキング以外にも、ホバートのサラマンカマーケットへ毎週出店したり、自生しているリンゴやブラックベリーを瓶詰めしたり、それらを使ってケーキを焼いたり。

季節の移ろいを感じながら、自然の恵みを活かして生活するって改めて幸せだなと思いました。そして自営業の大変さも垣間見ました。
冬に再訪したら有給でステイさせてくれるとのことだったので、タイミングが合えば行こうかな、と思っています。

そのような訳で、友人の所で2週間働いた以外はこれまで無収入です。
稼ぎがないというのは精神衛生上あまり良くないとは思うのですが、そもそも稼ぐために来た訳ではないし、悩むことをやめました。手段を選ばずに働くよりは、将来への布石になるような事を考えよう~と思うと楽になりました。またホバートの空気感もいい感じで気持ちが良いので、今はゆっくりしています。

将来の話

ここから本題に入ります。改めて、近い将来&数十年後をイメージしてみました。基本的には日本出国前と変わらないのですがまとめてみると、

①世界中のどこでも生きていけるような能力と視点とフットワークの軽さを持ち続けること
→日本を離れた理由の核ですが、手段さえ確保できれば、日本で生涯を終える理由はないと思っています。
むしろ、いつでも動ける状態にしておかないと本当に飼い殺されてしまうのでは、と日本のニュースを見てはため息が出ます。

それから、新しい世界を知り、刺激的な環境に身を置くことはやはり楽しいです。年齢や立場を理由に制限することのないように、と自分に言い聞かせています。

②日本に帰ってからのプラン
正直なところ日本へ帰りたい(落ち着きたい)気持ちはないですが夫は仕事が充実していて辞める気配はないので(笑)、帰った時のことを考えてみました。
田舎暮らしをしたいという希望はあるものの、いきなり脱サラというタイプではないので「私が何かしらで稼ぐ→軌道に乗ってきたら移行」みたいな都合の良いイメージを共有しています。具体的には大阪へ通勤圏内の片田舎で「インバウンド対応の仕事」「農家民泊」「英語の家庭教師」+α辺りが現実的かと思います。奈良とかのんびりしてて好きです。

③それらを叶えるための方法
ここがいま悩んでいる点です。具体的に何をすることが有効なのか、決めかねています。
②へ向かうために今できる仕事は想像がつくのですが、果たしてそれで良いのか、という所でピンときません。
この期に及んで腹が括れておらず、猪突猛進モードに入れていない感じです。
どこでも生きていけそうな気がしますし、大抵の辛い系のことも耐えられるだろうと思うのですが、渡豪2週間目のようにすぐにまったりしてしまうのもまた想像がつくのです。笑

例えば先日のシンガポール就職説明会の件、やたら楽しそうだなと思いました。
①を身体に馴染ませるために、とにかく色んな国に住んでみたりそこで働いてみるのも悪くないんじゃないかと思ったりもします。
特に①に関しては具体的な能力って何だ?という疑問から、それを推し測る何かが必要なのかとも考えたりします。就活は能力を測る目安になるし、そのために英語をまたゴリゴリ勉強するのも楽しそうです。

そして長い期間悩んだのですが、2ndビザゲット→2年目ワーホリはしなくても良いかな、と考えています。
ここでやりたいことが明確でない以上、2ndを取る期間+2年目の時間がもったいないように思うのです。(とりあえずのところ「帰国日は未定」という話はしていますが。)

選択肢が無限、という状態は人生で初めてなので、幸せな悩みではありますがあれこれ迷ってしまいますね。レールが見えている方が楽というのが身に染みて分かります。

と、ここまで読んで田村さんの「2年目ワーホリ論」を読みにいきました。まさに「深化」と「現実世界への着陸」を求めているところですね!

男性恐怖症?
最後に話は変わるのですが男性恐怖症気味になっています。シドニー時代からですが、行く町行く町で親切な人が現れ、結局最後は下
心なんか~という。そういう文化として軽く受け流した方が良いんでしょうか?笑 既婚者であることもあまり関係ないようで、そこがショックでもあ
ります。おそらく私の対応もベストではない部分があると思うのですが(哀れに思ってしまい厳しい対応ができません)、いまいちどうすればよいのかが分からず、よって男性には話しかけないスタンスが出来上がってしまいました。このままではチャンスも逃げかねないしマズいと思っているのですが、打開策があれば教えてください。

ごちゃごちゃと書いてしまいましたが、特にブルーな気持ちにはなっておらず、こういう時間がとれるのも貴重なので有難くのんびりすることにします(^^
いっそのこと、気分転換にキナバル登りにいこうかな~とか思っています。

田村さんの率直なご意見を聞かせていただければと思いますので、よろしくお願いします。

////////////////////////////
(返信)
多肉植物のナーサリーとWWOOFについて。

(多肉植物なーサリー)は面白いですね。こんな世界もあるのね、という。
WWOOFも良かったですねー。「いかにも」って感じで。
WWOOFって、「自然→生産→商業(起業)→生計」という、「自然と共生しながら生計を立てる」部分=「普通にやってたらまず無理」ってことをいかに成り立たせていくか?こそが見どころなんですけど、それをちゃんと見れていてよかったと思います。人生の一つのサンプルであり、お手本になりますし。

WWOOFというのは、消費者目線=自分が客のような気分で見るよりも、生産者目線=自分だったらどう経営するか?で見たほうが収穫が多い気がします。「なるほどここでこの○○とコネクトしている部分がポイントなんだな」とか、どうやって成り立たせるか?をケーススタディで学ぶマネジメントスクールみたいな感じですね。後日自分がなんかやるときに、大きなヒントになったりしますよ。

そもそも稼ぐために来た訳ではないし、悩むことをやめました。

ああ、いいことですねー。
以前、来られた人が、「人はどれだけお金がなくても生きていけるのか」という実験をやるんだとかいって頑張ってましたよ、そして「その頃が一番楽しかったな~」って

> 新しい世界を知り、刺激的な環境に身を置くことはやはり楽しいです。年齢や立場を理由に制限することのないように、と自分に言い聞かせています。

楽しいですよねー。「楽しいんだからいいじゃん」って感じにもっていくこと、自然とそこに持っていけるくらいいい体験を増やすことですね。
僕も、この年になって、金が無いのでクリーニングのバイトやってますよ。それ言うと、皆さん「え?」って感じだけど、僕としてはそれをやるのが楽しいというか、一つやっておくと道筋が付いて、次につながりますからねー。自分の手持ちのカードは増やしておいて損はないし。

> 具体的には大阪へ通勤圏内の片田舎で「インバウンド対応の仕事」「農家民泊」「英語の家庭教師」+α辺りが現実的かと思います。奈良とかのんびりしてて好きです。

いいね、僕もそう遠くない将来に京都に戻って親の介護せんならんかもしれないし、日本でのあれこれを考えてます。翼さんとか、他の連中とかにも声をかけて。一緒になんかやろうぜ。

> この期に及んで腹が括れておらず、猪突猛進モードに入れていない感じです。

今は別にいいんだと思いますよ。
風景が見えてきて、ある程度それが蓄積していくなかで、自然と次の動きが見えてくるってもんだと思います

> 特に①に関しては具体的な能力って何だ?という疑問

計測しにくいと思うのだけど、多分に主観的なものだと思います。
それは、「知らないことに対する躊躇のなさ」であったり、現在置かれている状況下、「次に何をすべきかを思いつく速さ、多様さ、正確さ」とか。

> そして長い期間悩んだのですが、2ndビザゲット→2年目ワーホリはしなくても良いかな、と考えています。

いいと思いますよ まだカナダもNZもあるし、デンマークとかいう手もあるんだし。
でも結果として取れてしまうなら、それはそれでいいです。2回目は、自分が起業した会社のために、オーストラリアに営業に来るという使い方もありですから、

>結局最後は下心なんか~という。そういう文化として軽く受け流した方が良いんでしょうか?

うーん、どんだけ真剣かってこともあるけど、どうなんだろ?
下心もあるんだろうけど、そればっかでもないと思うのですよね。
男の立場でいえば、純粋に無償の好意としてやる場合もあり、その延長線でもっとお近づきになりたいなって思うって場合も多いと思います。
だから、下心だけで最初から嘘で親切にしてるのか、そうでないのかですね。最初から下心しかない人もいるだろうし、そうでない場合(最初の親切は本当に真心)もあるだろうし。

もし、ちゃんと正しい好意(親切心)もある場合(そこからさらに延長線をひこうとしている場合)だったら、「ここからここまで」って線引でいいと思います。「いや、そこから先はダメっすよ」って。でも、ここまでならいいですよ。いいお友達でいましょうという例のアレですけど(笑)

打開策は、「ここから先はダメ」という意思表示は明確にすることだと思います。
それは「ここまではいいし、十分感謝してるよ、ここまででいいなら、全然いいよ」って気持と一緒に言うと角が立たないと思います。別に、「なによ!そんな人だとは思わなかった、舐めんじゃねーよ!」みたいにブチ切れることはなくて、静かに、「それは、ちょっと」って穏やかに、でもビシッ!!って音がするくらい決然として言うことだと思います。
難しいんだけど、でも必要な技術かと。「あ、脈はないな」と思っていただくと。

この最後の部分はちょい差し支えるかもれしれないけど、その前まではラウンド通信でブログに載せてもいいですかー?写真とともに

////////////////
(再返信)

さっそくのお返事ありがとうございます!
ぜひブログに載せてください。書き方が難しいかもしれませんが、最後の下りも載せていただいて大丈夫ですよ。同じようなことで悩んでいる方、少なからずいると思いますので。田村さんのおっしゃるように、純粋な好意でよくしてくれる人も確かにいます。一方、「日本人女性は押しに弱い」みたいな都合の良い情報でもって接してくる人もいるように思います。あまりにしつこいのでブチ切れそうになったことも(実は)ありました。笑
あまりビビりすぎずに、堂々といこうと思います。

ウーフは本当に行って良かったですね~。家族経営の規模で一貫の流れが見られそうなところ、且つオーガニックでしている所だけに絞って探しました。次に行くなら、ファームステイをしている所かな、と考えています。

田村さんもバイトしてはるんですね。なんだか、純粋に好きなこと、楽しそうなことを感じて素直に動くってこんなに難しかったっけ?!「大人」になってしまったな~と改めてびっくりしています。
日本にいた時は山がとにかく好きで休みがあれば行っていましたが、仕事のスキルに繋がる部分も大いにあったので、好きかどうかも最早考えなくなっていたように思います。(もちろん好きですが。)そういう意味では、いま立ち止まって感じようとしている時間が自分には必要なんだな~と納得しています。

また次の動きがあればご連絡しますね~
ありがとうございます(^^

 

 

Pocket

コメントを残す